2018.3.24 05:00

【佐野稔の舞評論】宇野、鍵になるのは4回転ループ

【佐野稔の舞評論】

宇野、鍵になるのは4回転ループ

特集:
宇野昌磨

 フィギュアスケート・世界選手権第3日(23日、イタリア・ミラノ)宇野のSPは、随分ジャンプの内容が変更されていた。冒頭の4回転フリップは3回転トーループに、続く4回転、3回転の連続トーループは、3回転サルコーと3回転トーループの連続ジャンプを予定していた。

 結果的には3回転サルコーで回りすぎてしまい、後ろのジャンプは2回転トーループしかつけられなかった。演技点は出場選手トップだったが、右足を極力使わない選択肢では苦しい。右足の状態があまりよくないことがうかがえる。

 フリップは右足のつま先で氷を蹴って跳び上がる。右足甲を痛めている宇野には最も痛いジャンプだろう。フリーのことを考えて跳ばなかったのかもしれない。勝つためにフリーでは一か八かで跳ぶかもしれないが、いずれにせよSPと同じようなジャンプ構成では、勝つことはできない。

 鍵になるのは4回転ループか。フリップほど基礎点は高くないが、右足にはあまり影響のないジャンプ。加えてトーループやサルコーより得点が稼げる。

 初出場の友野一希(19)はノーミスで11位と踏ん張った。来年の世界選手権で最大出場枠「3」を確保するには、上位2選手の合計順位が「13」以内の必要がある。日本男子の3枠維持には、宇野が表彰台に立つことが絶対条件。4分半の演技をギリギリやりきれる構成で臨まなければ、3枠確保は厳しい。 (1976年インスブルック五輪代表)