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【乾坤一筆】大相撲負の連鎖…八角理事長には“生の声”が届かない

【乾坤一筆】

大相撲負の連鎖…八角理事長には“生の声”が届かない

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ベテラン記者コラム・乾坤一筆
八角理事長

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 大相撲の負の連鎖が止まらない。現在開催中の初場所中に、十両大砂嵐(25)が長野県内で車を運転中に追突事故を起こしたことが発覚。県警が道交法違反容疑で捜査している。「無免許」だった可能性もあり、社会規範に抵触しかねない由々しき問題だ。引退した元横綱日馬富士による傷害事件、行司の最高位、式守伊之助のセクハラ行為、そして事故…。

 これらの案件に共通するのは、発生から表面化するまで「タイムラグ」が生じていることだ。

 日馬富士のケースでは昨年10月の秋巡業中に起こり、11月の九州場所中に表面化。伊之助の事案は12月の冬巡業中の出来事で、協会が事実を把握したのは年明けの5日だ。大砂嵐の事故も新春3日に起こっている。

 日本相撲協会・八角理事長(元横綱北勝海)にすれば、せめて一報だけでも伝えてくれていれば、と口惜しい思いがあるだろう。40代のある親方は一連の問題に「師匠と弟子は親と子の関係。若いときから不始末が師匠の耳に入ると叱られるという、ヒエラルキーが身に染みてしまっている。だから、隠す」。

 戦国の三英傑といわれた黒田官兵衛の嫡男、長政は居城だった福岡城に、普段は使用しない部屋を用意していた。そこに釈迦(しゃか)の掛け軸があったことから「釈迦の間」と呼ばれるようになった。長政は月3日ほど朝から夕方までその部屋に詰め、家臣らの声に耳を傾けたという。

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