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また傷害事件発覚…春日野部屋の力士が弟弟子殴り全治1年6カ月 引退後に有罪確定も公表せず

また傷害事件発覚…春日野部屋の力士が弟弟子殴り全治1年6カ月 引退後に有罪確定も公表せず

特集:
元日馬富士・暴行問題
春日野部屋傷害事件の経緯

春日野部屋傷害事件の経緯【拡大】

 弟弟子の説明によると、元力士が部屋の掃除の仕方を注意しようとして若手力士を集めた際、弟弟子が先輩のマッサージ中だった力士まで呼びに行ったことでトラブルになった。元力士は「余計なことしてんじゃねえ」と怒鳴り、顔を殴ったという。

 その後、弟弟子は別の先輩力士に春日野部屋がよく使う整体院などに連れて行かれたが、けがは良くならず、自分で探した大学病院で診察を受けた。「手術が必要という診断結果を親方に伝えたら、『勝手なことをしやがって』と怒られた」と打ち明ける。

 今は清掃業で生計を立てているという弟弟子は「若手力士の間では他にも暴力事件があると思う。春日野親方は謝罪してほしい。協会は隠さないで全て公表してほしい」と訴えている。

 19年に力士暴行死事件が起き、再発防止を呼びかけ研修会などを断続的に行ってきた。それでも止まらない暴行事件。事件から数年後に発覚し、組織の透明性も問われる。春日野親方の責任問題に発展する可能性があるほか、2月に予定される協会の理事候補選挙にも影響しそうだ。

スポーツ評論家の玉木正之氏「恒常化した隠蔽(いんぺい)体質を典型的に示しており、暴力に対する罪の意識の薄弱さを感じる。春日野親方は日本相撲協会の幹部で、一連の不祥事を巡っても表舞台に立っていた人物。その部屋で起きた事件が隠されていたことで、暴力根絶という意識の統一が協会内で全くできていないことが鮮明になった。八角理事長だけでなく、執行部全員の退陣が必要だ。不祥事のたびに幹部が責任を取るということを繰り返さない限り、協会の体質は変わらない」

春日野部屋

 大正8年、出羽海部屋から独立を許される形で創設。同14年に引退した横綱栃木山が8代目春日野を継承し、部屋の礎を作った。初代若乃花と「栃若時代」を築いた横綱栃錦や、小兵の横綱として知られた栃ノ海などを輩出。平成15年、部屋付き親方だった元関脇栃乃和歌が11代目春日野を襲名、部屋を継いで現在に至る。出羽海一門。

  • 昨年12月、冬巡業を前に取材に応じる春日野親方。元横綱日馬富士の傷害事件などでも取材対応にあたっていた
  • 約3年4カ月前の暴行トラブルが発覚した春日野部屋(撮影・菊本和人)
  • 相撲界の主な暴力不祥事