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【五輪を語る 産経新聞特別記者・佐野慎輔】マラソン代表…将来のため欲しかった若手枠

【五輪を語る 産経新聞特別記者・佐野慎輔】

マラソン代表…将来のため欲しかった若手枠

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五輪を語る 産経新聞特別記者・佐野慎輔
18日に集合した男女マラソンのリオ五輪代表6選手

18日に集合した男女マラソンのリオ五輪代表6選手【拡大】

 騒ぎにはなったが、落ち着くべきところに落ち着いた。今夏のリオデジャネイロ五輪マラソン代表選手選考を評すれば、そうなるだろう。

 好記録で大阪国際女子を制した福士加代子選手にすぐ内定を出さなかったことで、日本陸上競技連盟は責められた。しかし、大会は選考レースであって決定レースではない。代表は夏のマラソンである世界陸上も含めて総合的に判断すると公表されており、責められる筋合いはない。

 大会は気象条件も地形も異なる。マラソンではかつて世界新記録と言わず、世界最高記録と表記していた。この条件の違いによる。本来、夏の代表(南半球のリオは季節的に冬だが気温は高い)を冬のレースで決めること自体がおかしい。

 日本人には、人それぞれ独特の五輪マラソンへの思い入れがある。だから毎回騒ぎを呼ぶ。陸連は、専門家の目を信じてほしいと毅然(きぜん)としていてもらいたかった。選手に不服があればスポーツ仲裁裁判所に訴えればよいし、結果が悪ければ幹部が責任を取ればよい。

 選考とは非情なものである。1998年、サッカーW杯フランス大会代表から三浦知良選手が外れたとき、いま以上の大騒ぎになった。その時、若手主体を決断した岡田武史監督、容認した日本サッカー協会幹部は厳然と対応した。組織として学ぶべき姿勢であろう。

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