2015.5.19 11:00

【私の失敗(1)】鈴木大地、女子中学生に負け引退決意(2/2ページ)

特集:
私の失敗
鈴木大地の引退が濃厚になったことを報じた1992年4月3日付のサンケイスポーツ

鈴木大地の引退が濃厚になったことを報じた1992年4月3日付のサンケイスポーツ【拡大】

 ソウル後は順大を卒業するため1年間練習を休んだ。それでも、順大大学院在学中に短期留学した米ミシガン大のプールで1年ぶりに泳いだら、ソウル五輪より1秒遅れという好タイムをマークした。

 「(練習を休んでも)力は落ちていない。すぐに戻るんだ」

 留学から帰国後の日本室内水泳選手権でも軽く優勝。さらに休養を半年延ばした。

 ようやくプールに戻ったのは90年の秋。バルセロナ五輪まで2年を切っていた。練習再開の時期としてはギリギリだったが、こんな気持ちでは追い込んだ練習はできない。結果が出るわけがなかった。

 91年6月の国際大会派遣選手選考会では、国内大会で8年ぶりに日本選手に負けた。休み過ぎ。それが結局は命取りとなり、92年4月、25歳で引退することにもなった。

 長期的な計画がなかったと感じている。2大会連続のメダル奪取という強い気持ちで取り組んでいれば、ソウルでの金メダルも通過点にできたかもしれないが…。

 失敗したなと思っている。人生は楽ができないようになっていると思い知らされた。

■鈴木 大地(すずき・だいち)

 1967(昭和42)年3月10日生まれ、48歳。千葉・習志野市出身。7歳から水泳を始め、84年ロサンゼルス五輪に出場。88年ソウル五輪の男子100メートル背泳ぎで、日本競泳陣16年ぶりの金メダルを獲得した。92年4月に現役引退を発表後、客員研究員やゲストコーチとして米国に留学。2013年に歴代最年少の46歳で日本水泳連盟会長に就任した。既婚、2児の父。

(紙面から)

  • 目標をもっと高く持っていれば…。鈴木大地氏は引退を振り返り、悔やんだ(撮影・中鉢久美子)