2015.4.20 05:03

記録どころか負けちゃった…桐生、9秒台出ず同着2位/陸上(2/2ページ)

男子100メートル予選1組を1位で通過した桐生祥秀(手前)=エディオンスタジアム広島(撮影・恵守乾)

男子100メートル予選1組を1位で通過した桐生祥秀(手前)=エディオンスタジアム広島(撮影・恵守乾)【拡大】

 不運が重なった。決勝直前に雨が強まり最初のスタートは他選手の体が動いたためやり直し。集中が難しい環境で桐生の存在がかすんだ。待望の9秒台は遠く、優勝にも届かず。過去最多に並ぶ1万5000人の観客で埋まったスタンドが静まり返った。

 「雨のレースは高校のときから慣れている。欲が足りなかった。リラックスしすぎた」

 前夜は200メートルの映像は見ず、何も思い残さないまま寝た。予選はラストを流して10秒36(向かい風0・1メートル)だった。その余裕がありながら200メートルに続いて決勝ではタイムを落とす悪循環。心地良い疲労や筋肉痛もない。消化不良のレースに苦笑いした。

 大会前から悪天候に泣いた。テキサス・リレーから帰国後、首都圏は連日の雨に見舞われた。指導する土江寛裕コーチ(40)は、「ここに向けた準備は、ピントのぼやけたトレーニングになった」と振り返る。その余波が200メートル後半の失速につながり、100メートルにも響いた。オフに取り組んできた前傾姿勢が崩れ、1日で立て直せなかった。

 「まだ4月。やりきったと思うしかない。自己ベストを出したい。今後も見てもらえれば」

 5月の関東学生対校選手権(横浜)は100、200メートルに加え、400メートルリレーにも出場する。9秒台へのチャンスは今後も続く。歴史的な瞬間を迎えるまで、時間はたっぷりある。 (江坂勇始)

(紙面から)

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  • 男子100メートルで10秒40の2位に終わった桐生(左)。同じ大学生のケンブリッジ(中)に敗れて9秒台突入どころか優勝も逃す
  • 10秒36のタイムで予選通過する桐生祥秀(中央)=エディオンスタジアム広島(撮影・山下香)
  • 10秒36のタイムで予選通過する桐生祥秀=エディオンスタジアム広島(撮影・山下香)
  • 1位のケンブリッジ飛鳥(右手前)をたたえる桐生祥秀(左)ら=エディオンスタジアム広島(撮影・恵守乾)
  • 2位同着でフィニッシュする桐生祥秀=エディオンスタジアム広島(撮影・山下香)
  • 10秒36のタイムで予選通過する桐生祥秀=エディオンスタジアム広島(撮影・山下香)
  • 10秒36のタイムで予選通過した桐生祥秀(左)=エディオンスタジアム広島(撮影・山下香)
  • ゴールする桐生祥秀(手前)=エディオンスタジアム広島(撮影・恵守乾)
  • 2着に入った渡辺真弓(右端)。3着には土井杏南(左端)が、4着には市川華菜(中央)が入った=エディオンスタジアム広島(撮影・山下香)
  • 10秒40で2位だった桐生祥秀。右は優勝したケンブリッジ飛鳥=エディオンスタジアム広島