2015.3.19 18:58

駅伝との“決別” 住電監督就任の渡辺氏、個人強化で選手育成目指す/マラソン(2/2ページ)

監督就任会見で、松本正義住友電工社長(左)と力強く握手する渡辺康幸新監督=東京・赤坂のANAインターコンチネンタルホテル東京

監督就任会見で、松本正義住友電工社長(左)と力強く握手する渡辺康幸新監督=東京・赤坂のANAインターコンチネンタルホテル東京【拡大】

 「日本の陸上のレベルは低い。練習、育成の仕方に問題があり、科学的アプローチが欠けている」と、元陸上選手で大阪陸協会長も務めた松本社長。駅伝を重視する現在の陸上界を「こんなことをやってて、世界で互していける選手を育てられるのか。坂ばかり走る五輪種目があるのか。距離もスピードも中途半端で、ガラパゴス状態だ」と、手厳しく批判する。

 それだけに、渡辺氏にも駅伝の強化は求めないという。同社は元日の全日本実業団対抗駅伝出場の実績を持つが、「10番で御の字といってもらった」と渡辺氏。「駅伝での優勝を義務づけられるのは、監督としてはマイナスです。個人でやらせないと、マラソンで世界に通じる選手を育てるのは無理ですから」

 会社の心強いバックアップを受け、「トラックのスピードを磨いて、マラソンに上げていかないと。2時間5分台後半を目指し、世界選手権、五輪で入賞する選手を育てる。そこからメダリストを育てたい」と、渡辺氏は長期的な構想を話す。同社陸上部は兵庫に本拠地を持つが、渡辺氏は当面東京で、北京五輪代表の竹沢健介(28)と伊藤和麻(26)の早大OB2人への指導から始める。

 「まずはスピードを高めるノウハウを学び、ウチの選手にやらせたい。長距離のチームでスプリントのコーチを入れているところは(国内にほかに)ないが、個人を育てるということなら可能になる。『住友電工は思いきったことをやっているね』と思われるようにしたい」と新監督。「まずは東京五輪のマラソンに一人出場させる」と目標を定めた。