2014.8.15 11:30

【乾坤一筆】大相撲の“間違い探し”は奥深い(1/2ページ)

特集:
ベテラン記者コラム・乾坤一筆
大関昇進伝達式(左から)大鳴戸親方、出来山親方、境川親方、豪栄道、おかみさんの美奈子さん=愛知県扶桑町の境川部屋

大関昇進伝達式(左から)大鳴戸親方、出来山親方、境川親方、豪栄道、おかみさんの美奈子さん=愛知県扶桑町の境川部屋【拡大】

 新聞や雑誌などで見る、「間違い探し」というパズルがある。同じ向きに並んだ2枚の絵から違っている部分を探すものだ。静止画でも頭をひねるときがあるのに、動画で見つけるのはさらに困難な作業だろう。だが、見ていないようで、ふと気づくこともある。

 7月の大相撲名古屋場所後に豪栄道が大関に昇進した。一連の行事のなかに日本相撲協会から使者を迎える昇進伝達式があり、金屏風(びょうぶ)の前で師匠の境川親方(元小結両国)、豪栄道、おかみさんが並び、口上を述べた。

 3月の春場所後、鶴竜が横綱に昇進した際の光景も記憶に新しい。そこで、豪栄道と鶴竜が使者に向かって頭を下げたときの手のかたちを思いだせるだろうか。豪栄道は親指を立てて拳をつくり、いわゆるナックルパートの部分を畳についた。一方の鶴竜は手のひらを広げていた。それぞれの師匠も同様だった。

 社会通念の礼儀作法では、手のひらをつけて頭を下げることは何ら問題はない。だが、大相撲では拳をつけてあいさつすることが多く、転がされた力士は握った拳を土俵について立ち上がる。

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