2014.4.11 11:30

【乾坤一筆】アマ側が立ち上げたプロボクシング組織APB(2/2ページ)

特集:
ベテラン記者コラム・乾坤一筆

 APBは、そのAOB競技者によるプロという位置づけだ。参加できるのは五輪や世界選手権の成績などから選ばれた10階級の各8人だけ。変則トーナメントの過程でランキングを作成し、最終的に1位と4位、2位と3位が対戦。それぞれの勝者が初年度の世界王者決定戦に臨む。

 五輪前年の上位ランク2人に五輪出場権を与えることで有力選手を囲い込む一方、NFの登録が必要なことなどで他のプロ団体の選手は事実上排除されている。ヘッドギアもシャツも着用せず、タイトルマッチは12回戦を予定。中にはプロの世界王者より強いとされる選手もおり、プロ側にすれば商圏を脅かされかねない一大事だ。老舗の世界ボクシング評議会(WBC)は昨年、強く反発する声明を出した。

 ロンドン五輪バンタム級銅メダルの清水聡(28)=ミキハウス=が日本人第1号として参加するAPBは、果たしてプロボクシング界の“進撃の巨人”となるのか、従来のプロ団体がまとまって“ウオール(壁)”を構築するのか-。最初の試合は10月下旬。ボクシング界全体にもたらす地殻変動に注目したい。

只木 信昭(ただき・のぶあき)

 1987年入社。前橋支局を経て産経新聞運動部でバレー、スケートなどアマ競技やモータースポーツを中心に担当。2年間のサンケイスポーツ運動部勤務、産経新聞運動部でのデスクなどを経て、昨春にサンスポへ異動。6月下旬から五輪競技担当に。格闘技好きで、初のボクシング取材が1990年、マイク・タイソンの初黒星だったという、京都出身の51歳。

(紙面から)