2014.2.28 11:30

【乾坤一筆】羽生「金」に見る仙台に根付く「気勝ち」(1/2ページ)

特集:
ベテラン記者コラム・乾坤一筆

 将棋の米長邦雄永世棋聖(故人)がツイッターでつぶやいたことがある。

 「羽生はすごい。スケートはハニュウ。将棋はハブ。2人とも魅力的だよね」

 ソチ五輪・フィギュアスケート男子で羽生結弦(19)=ANA=が日本男子初の金メダルを獲得する偉業を遂げた。永世棋聖のつぶやきは2012(平成24)年11月、羽生がGPシリーズ・NHK杯のショートプログラム(SP)で歴代最高得点を更新した翌日のこと。「盤上」で1996年に7冠独占の金字塔を打ち立てた羽生善治に、「銀盤」で著しい成長をみせる選手を重ねたようだ。

 羽生は仙台市出身。2006年トリノ五輪で日本フィギュア界に初の金メダルをもたらした荒川静香も同市出身だった。1897(明治30)年前後、米国人のデブィソンが仙台城の堀の一部、五色沼で子供たちにフィギュアスケートを教えた。これが日本のフィギュアスケート発祥という説もあり、紡がれたDNAを感じてしまう。

 その仙台市出身の力士にレジェンドがいる。第4代横綱谷風だ。「わしが国さで見せたいものはむかし谷風、いま伊達模様」とうたい継がれる大横綱。大相撲の譜系では第4代横綱だが、史実的な裏付けから谷風が「初代横綱」と認識されている。1年2場所時代。26年間47場所で黒星はわずか14。4年間土つかずの63連勝は1938(昭和13)年に双葉山によって破られるまで150年以上にわたり、最多記録だった。

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