2014.1.16 05:05

お茶漬け30杯ごっつぁんです!遠藤、ざんばら髪でCMデビュー(2/3ページ)

 指先に全神経を集中した。寄り立てられた土俵際。体は45度に傾き、倒れかけていた。絶体絶命。遠藤がここから驚異の“一発芸”をみせつけた。足が出ないように右足を宙に浮かし、俵の上にあった左足のかかとを軸に体を開く。蛇の目の砂をはかないように指先を反り、逆転の下手投げ。大声援を受け、ほおが紅潮した。

 「ラッキーでした。好きじゃないけど、運も実力のうちですかね」

 初日こそ黒星だったが、これで3連勝。支度部屋での口調も滑らかだ。前日の決まり手も「下手投げ」。故郷・石川県の大先輩、元横綱輪島が得意とした「黄金の左」からの下手投げをほうふつさせる切れ味を見せ、足も「黄金の左」で魅せた。

 左足首は昭和以降最速の所要3場所で新入幕を果たした昨年9月の秋場所で関節捻挫と剥離骨折を発症して途中休場に追い込まれた部位だった。「自分の足も俵の上でいっぱい、いっぱい。出ないようにつま先を上げた」。完全復活をアピールする粘りをみせた。

 昨年3月の春場所で幕下10枚目格付け出しデビュー。入門して1年にも満たないが、向上心は超一流だ。土壇場に追い込まれた際のシミュレーションもできていた。先場所から日大相撲部の木崎孝之助監督や対馬英人コーチらからプロで必要な土俵際での残し方を覚えるよう指摘され、稽古場では相手に寄らせてからの反復練習を繰り返す。「『ここでやるんだ』と意識してやった。でも、まだ頭で考えてやっているから体に染みこんでいないけど…」と苦笑いを浮かべた。

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