2013.12.31 10:00

元高見盛・振分親方「数字のために相撲をとってきたわけではない」(2/2ページ)

高見盛が引退を表明。先代東関親方(右)は嫁取りを勧めた(撮影・古厩正樹)

高見盛が引退を表明。先代東関親方(右)は嫁取りを勧めた(撮影・古厩正樹)【拡大】

 〈通算成績は563勝564敗。目の前の一番にひたむきに取り組んできた〉

 数字のために相撲をとってきたわけではありません。お客さんがどう見てくれたか。自分は自分の相撲をとったという実感です。思い切りやって、ぼろぼろになって、この年までやれたという意味では満足しています。

 これまでは自分のことが最優先で、人にものを教えるような立場ではないと思ってきました。部屋頭だったときも、下手に教えるよりは、自分が真面目に稽古しているのをみて、若い衆に付いてきてほしいという考えでした。私の武器である右差しも、教えればできるというものではありません。若い衆には「鉄砲柱に肩からかましてやれ」と言うのですが、耐えられるかどうか。毎日やるという気迫がなきゃ、できない技です。私も右腕が動かなくなるほどの稽古をしていました。

 いまは、自分のできることをやっていこうと考えています。東関部屋を、曙関がいた頃のような、にぎやかな部屋にしたい。学生の頃も勉強の成績は全然よくなかったし、会計もろくすっぽ理解できないと思うので、独立して部屋を持ちたいとは思いません。お客さんを相手に愛想良くしゃべるのも難しいですし。部屋付き親方として、多くの日本人力士を誕生させて部屋を盛り上げ、90年代のあの若貴ブームのような大相撲人気を復活させることが私の夢です。(産経新聞[話の肖像画]2013年4月5日掲載/聞き手 藤原翔)

振分 精彦(ふりわけ・せいけん)

 本名・加藤精彦。昭和51年、青森県生まれ。板柳中時代に中学横綱、日大4年でアマチュア横綱となり、卒業後、東関部屋に入門。平成11年春場所に幕下付け出しで初土俵。12年初場所新十両。同年名古屋場所新入幕。14年秋場所で新小結。平成25年初場所限りで現役引退、年寄「振分」を襲名し、後進の指導に当たっている。得意は右四つ、寄り。

(紙面から)

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