2013.11.18 05:02

日本、深刻な人材難…31歳野尻2位が最高/マラソン(2/2ページ)

 港町ヨコハマで苦しい船出となった。優勝したマヨロワから遅れること実に2分52秒、野尻が日本人トップで山下公園へ。沿道から温かい拍手が送られる一方、日本陸連幹部は重い足取りで会見場へ向かった。

 「リオデジャネイロ、東京五輪を目指せる選手の出現を期待したが、女子の(選手)層はかなり薄い危機感を持った」

 尾県貢専務理事(54)が口火を切った。駅伝シーズンが本格化し、実業団選手の調整が難しい中、日本勢最高の成績を残したのは、皮肉にもプロの道を選んだ野尻だった。とはいえ、28キロ過ぎでマヨロワに首位の座を明け渡すと、36歳のママさんランナーの背中は遠ざかる一方だった。

 アジア大会→世界選手権(北京)→リオ五輪の“三段跳び”でメダル獲得を目指す、かつてのマラソン大国ニッポンにとって、その第一歩は先が思いやられる形に。酒井勝充強化副委員長(53)は、複数の選考会に出場したランナーには「第1回目の大会を重視する」と“追試”は認めない考えを示した。

 武冨豊女子中長距離マラソン部長(59)は「大阪、名古屋のマラソンで新しい選手が現れることを期待したい」とため息をついた。7年後の東京五輪への課題は積もるばかりだ。 (江坂勇始)

(紙面から)