稀勢、ひと息…豪栄道相手に3勝8敗 北の富士氏「見てはいけないものを見た」

 
少々お疲れモード!? 復活を目指す稀勢の里(左)は、豪栄道と胸を合わせるも大きく負け越した

 大相撲秋場所(9日初日、両国国技館)左大胸筋痛などで8場所連続休場中からの復活を目指す横綱稀勢の里(32)は4日、東京・江東区の尾車部屋で行われた二所ノ関一門の連合稽古に前日(3日)に続き参加。異なる一門ながら訪れた大関豪栄道(32)と連続11番取って3勝8敗と精彩を欠いた。7月末の番付発表後、底力のある相手と精力的に稽古を消化してきたこともあって、“小休止”となった。

 体の芯が安定しない。寄り倒された稀勢の里が、上がり座敷の壁に背中をしたたか打ちつけた。土俵中央。足幅が開き過ぎ、豪栄道の下手投げを食って横転したところで三番稽古(同じ相手と何度も取る)を打ち切った。

 2度の3連敗を含み3勝8敗。見学に訪れた大相撲解説者、北の富士勝昭氏(元横綱、76)は「悪いものを見ちゃったな。見てはいけないものを見た感じだね。後ろに下がると残せない。押していっても腰が砕けちゃう」と首をかしげた。日本時間3日、米大リーグ・エンゼルスの大谷翔平投手(24)が右肘の負傷から約3カ月ぶりに投手復帰して三回途中で降板。2敗目を喫した。北の富士さんは「大谷だって3カ月休んだら打たれる。(稀勢の里は)1年休んだから簡単にはいかない。苦しいと思うが、もう出るしかない。やるしかない」と秋場所への出場を強く促した。

 稀勢の里は26日間の8月の夏巡業を全うし、稽古を消化。7月末の番付発表後も横綱審議委員会による稽古総見では横綱、大関と胸を合わせた。さらに、突進力のある若手の阿武咲を訪ねた出稽古。前日の連合稽古初日には三番稽古の相手に小結玉鷲を指名した。

 「(豪栄道は)低かった。速さと強さを感じた。しっかり修正して。やることをやって場所へ臨みたい」。稀勢の里自身、底力のある力士との稽古でここにきて筋肉へのストレスを感じているという。体を仕上げるためには避けて通れない過程。理由はわかっているから、悲壮感はない。 (奥村展也)

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