遠藤、勝ち越し決めた!11日目3差からV狙う/名古屋場所

 
貴景勝(左)を引き落とした遠藤。3差からの逆転優勝をうかがう (撮影・岩川晋也)

 大相撲名古屋場所11日目(18日、ドルフィンズアリーナ、観衆=7629)東前頭6枚目、人気の遠藤(27)は貴景勝(21)を引き落として8勝目を挙げ、勝ち越した。関脇御嶽海(25)は魁聖(31)を押し出し、初日から11連勝で単独首位を堅持した。過去に11日目を終えて3差を逆転した例はある。大関豪栄道(32)は勝ち越し、かど番を脱出。全勝の御嶽海を追う2敗は栃煌山(31)と朝乃山(24)の平幕2人、3敗は豪栄道、遠藤ら4人。

 押し込まれても、目線は揺れない。貴景勝へ正対した遠藤は間合いをはかりながら、押し返す。間隔が開き、詰めようとした相手の前傾を見逃さずに引き落とし。連敗を2で止め、8勝目を挙げて勝ち越した。

 「(連敗は)うまく切り替えができなかった。これをきっかけにしたい。(今場所は)集中して歯を食いしばってやっている」

 勝利インタビューでも、笑顔ひとつみせなかった。5月の夏場所では待望の新三役に就いたが、右上腕二頭筋断裂で途中休場。10日目から再出場したものの6連敗で場所を終え、1場所で小結の座を失った。

 遠藤の母校、日大はアメリカンフットボールの悪質タックル問題がいまだに収束していない。恩師でもある相撲部総監督の田中英寿理事長(71)も揺れる学内の渦中にある。

 相撲部4年時には主将を務めた遠藤は、土俵で汗をぬぐうタオルは日大の運動部を象徴するカラー、ピンク色のものを使用するなど愛校心は深い。だから、「こういうことがあろうとなかろうと、いつも(大学へ)いい知らせが届けられるよう取っている」。

 全勝の御嶽海とは3差。だが、まだ直接対決の可能性を残す。そして、11日目を終えて3差を逆転した例もある。平成29年秋場所。1敗の大関豪栄道を、元横綱日馬富士が4敗で追う展開。豪栄道が12日目から千秋楽までの4日間で1勝3敗と大崩れ。日馬富士と11勝4敗の優勝決定戦となり、賜杯は元横綱の手に落ちた。

 「勝ち越しを前向きに考えて、あした以降やれればいい」。名古屋の街を覆うむせ返る熱風を、ミラクルの涼風へかえる。 (奥村展也)

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