2020.9.1 12:00

【サッカーコラム】Jリーグは3分の1消化、欧州は新シーズンへ「5人交代制」の影響を概観

【サッカーコラム】

Jリーグは3分の1消化、欧州は新シーズンへ「5人交代制」の影響を概観

特集:
No Ball, No Life
好調の川崎を引っ張る小林悠

好調の川崎を引っ張る小林悠【拡大】

 【No Ball、No Life】7月4日に再開されたJ1は、ほぼ週2試合の猛烈な勢いを保って、約2カ月で日程の約3分の1を消化。試合と対策を早いサイクルで繰り返す日々が続くここまでのリーグ戦を、G大阪の宮本恒靖監督(43)はこのように概観した。

 「川崎は攻撃力がありますし、名古屋も手堅く調子をあげてきていると感じる。また、交代枠の5人が通常のシーズンと違って影響しているところ。若い選手をどんどん使うようになっている。夏場の連戦のなかでパワーのあるスピーディーな展開につながっている」

 コロナ禍で過密日程が懸念されるなか、交代枠は従来の3から5に拡大。G大阪も第2節以降の全11試合で4人以上の選手交代を行った。第3節の名古屋戦ではFW渡辺が、第9節の横浜FC戦ではFWパトリックがそれぞれ途中出場から後半アディショナルタイムに同点弾と勝ち越し弾。終盤にFWを投入し、ロングボールで得点を狙う形が定式化している。

 宮本監督が名前をあげた川崎は、14試合41得点の破壊力で勝ち点35を積み上げて首位に立つ。第2節以降の全試合で5人を交代し、2017年得点王のFW小林が途中出場から6得点、大卒ルーキーのFW三笘が途中出場から5得点。交代枠増を若手の起用と攻撃的な展開につなげていると同時に、力のある選手を途中から起用できる選手層が、過密日程の中で機能しているとも言えそうだ。

 コロナ禍で過密日程が懸念されるなか、国際サッカー評議会が一時改正を決定し適用された5人交代制。7月中旬には、このルールを来年7月末まで維持することが発表された。12月に終了するJリーグと違い、欧州の多くのリーグは9月に新シーズンを開始する。

 8月にすでに開幕したフランス・リーグアンでは、5人交代制を引き続き採用。一方、9月12日に開幕する英プレミアリーグは、8月初旬にクラブ投票で交代枠を元の3人に戻すことが決まった。リバプールのクロップ監督は「パフォーマンスレベルのために意味がある」と5人交代制継続を主張するなど、クラブの規模や選手層によっても思惑は異なるようだ。一足先にこの5人交代制で1シーズンを戦い終えるJリーグではどんな影響と反応があるか、引き続き注視したい。(邨田直人)