2020.7.21 12:00

【サッカーコラム】三ッ沢球技場の“お隣さん”と続く感謝のキャッチボール

【サッカーコラム】

三ッ沢球技場の“お隣さん”と続く感謝のキャッチボール

特集:
No Ball, No Life
新型コロナウィルスの医療従事者らに向けて拍手を送る横浜FC・三浦知良(中央)ら=7月4日、ニッパツ三ツ沢球技場(撮影・山田俊介)

新型コロナウィルスの医療従事者らに向けて拍手を送る横浜FC・三浦知良(中央)ら=7月4日、ニッパツ三ツ沢球技場(撮影・山田俊介)【拡大】

 【No Ball、 No Life】J1が約4カ月ぶりに再開した4日、横浜FC-札幌戦が行われたニッパツ三ッ沢球技場のメインスタンドから見える横浜市立市民病院の窓には激励の言葉が張り出されていた。

 『おかえりなさい!Jリーグ 三ッ沢で心をひとつに!!』

 同病院はリーグがまだ中断していた5月1日に現在の場所に移転。スタジアムの隣へ引っ越してきた。「当院は予定通り移転しましたが、(Jリーグは)やっと再開にこぎつけられた。今後も協力して地域を盛り上げていきたいという気持ちを込めて掲げました」と病院関係者。再開に合わせて有志がスタジアムから見えるようにメッセージを窓に張った。

 ピッチの中心から病院までは約100メートル。バックスタンド裏の“ご近所さん”からのエールに、再開初戦でゴールを奪った横浜FCのFW一美は「大変な時期に医療関係者の方々が頑張ってくれたおかげで再開できた」と感謝。18日に横浜FCと同球技場で対戦した川崎のDF登里も「再開初戦も掲げてくれていたのをネットニュースで見ましたが、また違うメッセージになっていて、すごくありがたかった」。本拠地として使用する横浜FCや横浜Mの選手だけでなく、アウェーの選手にも激励は届いている。

 登里が言うように、今は『ありがとう!Jリーグ 一緒なら乗り越えられる!!』という再開当初とは異なる言葉が掲げられている。メッセージが変わった理由については「最初のメッセージは一方的にさせてもらっていたんですが、今はお礼をしています」と病院関係者。リーグ戦再開後にスタジアムでキックオフ前に行われている医療従事者へ感謝の気持ちを表す拍手。その行為に対する『ありがとう』という返礼だった。

 ウイルスと最前線で戦う医療従事者と、多くの人の支えで再開に至り、再びスポーツの力で希望を与え始めたJリーグ。両者の間での感謝のキャッチボールはこれからも続く。(山下幸志朗)