2020.5.5 12:00

【サッカーコラム】W杯、ユーロ、日本代表…外出自粛中に配信で過去の名勝負を楽しむ

【サッカーコラム】

W杯、ユーロ、日本代表…外出自粛中に配信で過去の名勝負を楽しむ

特集:
森保JAPAN
No Ball, No Life

 【No Ball、 No Life】現在、世界中の人々が在宅で多くの時間を過ごしている。少しでも楽しんでもらおうと、国際サッカー連盟(FIFA)が過去のW杯から名勝負をピックアップし、FIFATV(YouTube)で丸々一試合をフル配信している。5月4日からは2018年ロシアW杯ラウンド16のベルギー×日本もみられるようになった。

 欧州サッカー連盟(UEFA)のUEFA.tvでも過去のユーロからいくつかの名勝負がフル配信されているし、日本サッカー協会(JFA)もJFATV(YouTube)で過去の日本代表戦をフル配信している。メンバー登録(無料)が必要だったり期間限定のコンテンツがあったりするが、いまはいろいろな試合を楽しむことができる。

 せっかくなので、自分の記憶をたどってどの試合がみたいか考えてみた。まずは、W杯から。こういう企画があると多くの人がベスト5にあげる一戦で、1982年スペインW杯準決勝の西ドイツ×フランスだ。90分間を1-1で終えて延長戦に突入し、先にフランスが2点を奪う。勝敗は決したかと思われたが、その後に西ドイツが2点を返し、3-3とした。同点ゴールとなった3点目はクラウス・フィッシャーがオーバーヘッドで決めたもので、あまりにも劇的だった。

 西ドイツが5-4で制したPK戦でもウリ・シュティーリケの落胆、ピエール・リトバルスキーの励ましなど印象深いシーンがあり、細かく書こうとするとまだまだ長くなる。他の試合も紹介したいので、この辺にしておく。

 ユーロで真っ先に浮かぶのは、これも多くの人の心に残っている1984年ユーロ準決勝のフランス×ポルトガルだ。この試合も1-1で延長戦に突入し、98分にポルトガルが勝ち越し点を奪い、1-2とした。ミシェル・プラティニ、アラン・ジレス、ジャン・ティガナ、ルイス・フェルナンデスを擁するフランスの攻撃は圧が強かったが、ポルトガルはよく戦っていた。しかし、残り時間が少なくなった114分にフランスが同点に追い付く。 

 さらに、終了間際の119分にフェルナンデスのパスを受けたティガナが渾身(こんしん)のドリブルで敵陣深くに進入し、ゴール前にクロスを折り返す。待ち受けていたのはプラティニで、ワントラップからの右足シュートを決め、ついに決勝点を奪ってみせたという一戦である。

 日本代表の試合で思い浮かぶのは、1996年キリンカップのメキシコ戦(博多の森球技場/現在のベスト電器スタジアム)だ。ホルヘ・カンポス、ルイス・ガルシアなどをそろえるメキシコはほぼベストメンバーで来日しており、動きも悪くなかった。実際、試合は16分までに2点をリードされる苦しい展開となった。しかし、ここから日本代表が素早く、正確なパスワークでリズムをつかみ、前半のうちに森島寛晃、後半立ち上がりに三浦知良が得点し、2-2とした。

 移動の疲れや集中力の欠如などをみせないメキシコの頑張りもあって、その後は一進一退の攻防となり、フレンドリーマッチとは思えない雰囲気になった記憶がある。そうしたなか、82分に相馬直樹が決勝点を奪い、3-2で競り勝ってみせた。1997年のジョホールバルの歓喜、1998年フランスW杯初戦のアルゼンチン戦なども振り返りたいが、一試合だけとなると、なぜかこのメキシコ戦が浮かぶのである。

 同じ試合をみても、人によって受け止め方や感想が違う。在宅時間が多いいま、FIFA、UEFA、JFAなどが過去の試合を配信してくれているのは非常にありがたい。まだまだ自由に外出できそうにない。いろいろとあさって、楽しみたいと思う。(フリーランスライター・飯塚健司)