2020.2.12 11:45

【サッカーコラム】世界の都市名はサッカーで覚えた、感謝しつつJリーグ開幕を迎えたい

【サッカーコラム】

世界の都市名はサッカーで覚えた、感謝しつつJリーグ開幕を迎えたい

特集:
No Ball, No Life

 【No Ball、No Life】取材現場で思うのは、多言語を話すサッカー選手が多いなということ。監督の国籍に応じてポルトガル語、スペイン語などチーム内で使用する言語が変わるなか、選手たちは必要なサッカー用語だけではなく、日常会話も自然と習得していく。

 クラブハウスを訪れると、メディア用にいまチーム内でおもに使用されている言語の日本語への変換表が張り出されていることがある。「オブリガード」「ムーチョス・グラッシアス」「カムサハムニダ」。監督、選手の出身国によって、インタビューの最後にこれらの言葉でお礼を伝えることになる。

 好きが高じて、幅広い知識を得ていく。元となる対象はなんであれ、少なからず誰もがそういった経験をしているはず。そこで、自分に当てはめて考えてみた。パッと浮かんだのが、小さいころから世界の都市、地理に詳しかったということだ。

 小学校低学年から海外サッカーに興味があり、ブンデスリーガ、セリエAなどの情報をテレビや雑誌を通じて集めていた。最初のころはチーム名=都市名とは知らず、バイエルン・ミュンヘンを先に知り、ミュンヘンを知る。ACミラン、インテル・ミラノがあって、ミラノという都市を知る。だいたい、そういう流れだった。

 そのうち、リスボン、ブカレスト、プラハ、モスクワ、ベオグラードなど、欧州全土に強豪クラブがあることがわかってくる。さらに、南米へと興味の幅が広がっていき、低学年にしては世界の都市名をよく知っていたほうだと思う。サンパウロ、ブエノスアイレス、モンテビデオ、メデジン…。すべて、サッカーを通じて先に知った都市だと思う。そして、授業中に知っている地名が出てくると、「あのチームがあるところか」とすぐに国名と結びつけることができ、地図上でもなんとなく場所を把握できていた。

 結局、これらがなんの役に立ったのかわからないが、サッカーに興味を持たなければ早くから得られない知識だったのは間違いない。さらに考えてみれば、情報を集めるために買っていた雑誌の編集部でその後に自分が働くことにもなった。人間、なにがどう転ぶかわからないものである。

 ひとつのことに興味を持っていたら、いつの間にか複合的な知識を身につけている。サッカー選手も言語に限らず、プレーするなかでいろいろなことを身につけている。自分の場合は言語ではなかったのは間違いないが、その他のなにかしらの要素を習得することで現在につながっているのだろう。道をひらいてくれたサッカーに感謝しつつ、Jリーグ開幕を迎えたいと思う。(フリーランスライター・飯塚健司)