2019.8.20 13:01

【サッカーコラム】間もなくW杯アジア2次予選がはじまる、ジャイキリに注意

【サッカーコラム】

間もなくW杯アジア2次予選がはじまる、ジャイキリに注意

特集:
アジアカップ2019
No Ball, No Life
日本代表・森保一監督

日本代表・森保一監督【拡大】

 【No Ball、No Life】Jリーグをみれば例年よりも多くの選手が移籍し、高い評価を得ていた監督に時世ならではの問題が浮上した。試合後のインタビューで意見した監督が審判を侮辱したとして2試合のベンチ入り禁止になれば、新ルールが適用され、ベンチにいるヘッドコーチに警告が出された試合もあった。さらには、天皇杯では大学チームがJ1を下すジャイアントキリングがあった。短期間でサッカー界にはさまざまな話題が発生している。

 そうしたなか、月日の流れは早いもので9月になると2022年カタールW杯アジア2次予選がはじまる。ラグビーW杯、東京五輪の先に本大会があるためまだ遠くに感じるが、気がつけばもうアジア予選の開幕である。

 日本が入ったのはグループFで、キルギス、タジキスタン、ミャンマー、モンゴルと対戦する。ここで首位になるか、全8グループの2位のなかで上位4チームに入れば3次予選進出となる。3次予選は6チームずつ2グループに分かれ、それぞれ上位2チームが出場権獲得となる。3位同士がプレーオフを戦い、勝者が大陸間プレーオフへ(どの大陸とプレーオフを戦うかは未定)。つまり、アジアの出場枠は4.5+カタールとなっている。

 現在の日本代表のアジアでの立ち位置は間違いなくトップレベルで、高い確率で出場権を獲得できる位置にいる。順当にいけば2次予選は突破できるはずだが、順当にいかないのがアジア予選で、2次予選とはいえ決して安心してはいられない。

 1985年10月26日の「メキシコの青い空」。1993年10月28日の「ドーハの悲劇」。1997年11月16日の「ジョホールバルの歓喜」。これらを筆頭にさまざまな経験を積んできた今では、油断、過信などがなくても、ピッチ内外で予想外の出来事に苦しめられることを日本サッカー界は知っている。カタールW杯に向けた道のりがどんな起伏をしているのか、現段階で知ることはできない。

 とはいえ、W杯に6大会連続で出場し、ロシアW杯ではあと一歩でベスト8というところまでたどり着いた。Jリーグがアジア屈指の高品質であることに疑いの余地はないし、多くの選手が欧州でプレーし、日々厳しい環境のなかでレベルアップに努めている。また、森保一監督にはサンフレッチェ広島を率いてクラブW杯を戦った経験があり、コーチとしてロシアW杯も経験している。

 さらには、日程的な問題で選手編成やチーム作りが難しかった今年1月のアジア杯、6月のコパアメリカでは、思い切った選手起用を含む柔軟な采配で逆境をはね返し、一定の成果を収めている。過去には目指すサッカーの方向性を見失っている時期もあったが、そうした経験を糧にいまは共通した意識を持って“ジャパン・スタイル”のサッカーを追及することができている。

 日本代表は9月5日にパラグアイ(カシマ)と強化試合を行い、10日にアジア2次予選のミャンマー戦(ヤンゴン)を迎える。そして、10月10日にはモンゴル(埼玉スタジアム)とのホームゲームが予定されている。世代交代が進む今の日本代表には、W杯アジア予選を戦ったことがない選手が多い。2次予選から過度の不安を抱く必要はないだろうが、相手は格上の日本を倒してやろうと、虎視眈々とジャイアントキリングを狙っている。足元をすくわれないように、しっかりとした心構えで臨んでほしい。(フリーランスライター・飯塚健司)