2019.1.29 17:45

【ゼムノビッチが斬る!】ひと際目立った冨安、大迫は別格 最初の試飲は意外なほど口当たりはよかった

【ゼムノビッチが斬る!】

ひと際目立った冨安、大迫は別格 最初の試飲は意外なほど口当たりはよかった

特集:
アジアカップ2019
ゼムノビッチが斬る!
競り合う冨安(AP)

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 28日のアジア杯準決勝イラン戦は、3-0で日本が快勝した。日本は攻守で安定し、今大会無失点の堅守を誇る相手に後半FW大迫勇也(28)=ブレーメン=が2得点の活躍。終盤にはMF原口元気(27)=ハノーバー=が追加点を奪い、対アジア38戦無敗の強豪を一蹴した。J1清水の元監督で、海外と日本のサッカーに精通するズドラヴコ・ゼムノビッチ氏(64)は、勝利のポイントを分析した。

 イラン相手に3-0。内容、結果と今大会で一番の試合となった。日本はようやく実力を示すことができた。

 すべてが機能していた。特に最終ラインの連係はよく、ひと際目立っていたのがDF冨安健洋(20)=シントトロイデン=だった。1対1で強さをみせつけ、空中戦では絶対に負けることはなかった。判断力もさえ、相手のエースFWサルダル・アズムン(24)=ルビン=に仕事をさせなかった。欧州のビッグクラブも改めて、その名前を確認したことだろう。

 攻撃もよかった。特にFW大迫は別格だった。前線でボールを収めることができ、空中戦でも負けない。周囲を生かし、自分も生きることができ、コンビネーションにたけている。日本に不可欠な選手になった。ただ、ほかにポジションを脅かす選手がおらず、大迫に頼り過ぎるところがある。国際大会では、大迫を軸に、FW岡崎慎司(32)=レスター=らベテランを入れ、若手も試していくことが望ましい。ポジション争いをうながし、それぞれが切磋琢磨(せっさたくま)することが必要だ。

 ほかにもMF原口は、MF中島翔哉(24)=ポルティモネンセ=を負傷離脱を欠く中で、1対1での勝負強さをみせ、得点でアピールすることに成功した。MF南野拓実(24)=ザルツブルク=は倒されてもボールを追い続け、大迫の先制点をアシスト。私が考える日本人特有の“DNA”、森保一監督(50)のイメージする「日本らしさ」を体現してくれたと思う。それは“諦めない”強い心だ。

 手探りの中でさまざまなブドウ(選手)を選び、ワイン(チーム)づくりを始めた森保監督。まだ熟成には早いが、アジア杯という最初の試飲では、意外なほど口当たりはよかった。このワインが世界にも評価されるために、タイトルを取って大会を終えたいところだ。

ズドラヴコ・ゼムノビッチ(Zdravko Zemunovic)

1954年3月26日生まれ、64歳。ユーゴスラビア(現セルビア)出身。現役時代は国内リーグなどでプレー。引退後はオシム元日本代表監督が当時指揮を執っていたチームの2軍監督などを歴任し、95年に初来日。鳥栖(当時JFL)のコーチを経て2000年12月に清水の監督に就任した。VONDS市原(関東1部)の監督を経て、現在は千葉県協会テクニカルアドバイザーを務める。

 

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