2018.10.5 14:50

負けは許されないC大阪、究極の策・山村1トップでダービーへ

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 ■対極にある大阪の両雄

 今季の明治安田生命J1リーグもいよいよ終盤戦に突入。6日にはヤンマースタジアム長居で注目の大阪ダービーが行われる。C大阪にとっては、ACL出場権獲得を目指すうえで絶対に負けられない一戦となった。

 上位返り咲きを目論むC大阪は前節、アウェイで名古屋グランパスと対戦予定だったが、台風24号接近の影響により試合中止に。2週間のブレイクを経て大一番に臨むことになる。同じ大阪に本拠地を置くG大阪に対しては、ここ6年半で勝利を挙げられていない。J1での通算対戦成績においても9勝5分21敗と圧倒的に分が悪く、最近のJ1での勝利は2012年3月17日まで遡る。この時代からピッチに立ち続けているキャプテン・山口蛍は、置かれる状況は違えど、G大阪にはより一層の警戒心を持たなければならないと話す。

 「ガンバに対してはチャレンジャーの気持ちで挑まないと、また同じように負けてしまう。順位的には自分たちが上位にいるけど、相手の方がまだまだ格上だと思う。『ガンバの方が強い』という自覚を持たないとダメ。少しでも慢心があったらやられる」(山口)

 彼の言うように、現時点での順位はC大阪が7位でACL入りを目指しているのに対し、G大阪は13位と残留争いの渦中にいる。今季序盤からACL出場圏内を狙える位置にいたC大阪と、長らく降格圏に沈み、危機に瀕してきたG大阪とでは立ち位置が違うという見方もある。

 しかし、最近の戦績だけを見るとG大阪はリーグ4連勝中で、前節に降格圏を脱出。守備の再構築はもちろん、重要な局面で勝ち切る勝負強さが戻ってきた。一方でC大阪は、リーグ2戦未勝利で、9月の公式戦5試合で言うと、雨の中で行われた第25節・浦和レッズ戦(2-1)の1勝しか挙げられていない。その後の2試合でも先制される苦しい展開で、オスマルとソウザのゴールで何とか引き分けに持ち込むのが精一杯。未だ停滞感を払拭し切れていないのが実情だ。

 だからこそ、この大阪ダービーは是が非でも勝ち点3獲得が欲しいと選手たちは意気込んでいる。高木俊幸も「今シーズンで一番勝たないといけない試合」と話したが、全員が同じ認識で大一番に向かうはずだ。

 ■G大阪戦も山村の1トップが濃厚

 9月22日の第27節・湘南ベルマーレ戦で右肩を脱臼し、前半早々に退いた杉本健勇は復帰のメドが立たず、柿谷曜一朗も体調不良を訴えていることから、前線は駒不足が懸念される。この緊急事態に尹晶煥監督は、湘南戦に続いて186センチと上背のある山村和也を1トップに据える見通し。昨季は前目のポジションで新境地を開拓し、リーグで8ゴールを挙げた山村だが、今季はまだゴールがない。このチョイスが吉と出るか、凶と出るか。見どころの一つだろう。

 その山村の背後に陣取る2シャドーには、攻撃のスイッチを入れるキーマン・清武弘嗣を軸に、水沼宏太か高木を組み合わせる形になりそう。仮に水沼が抜擢されれば、8月4日の第20節・サガン鳥栖戦以来のスタメンとなる。

 「今まで外から試合を見ていて、動きのあるプレーが少ないと感じていた。ガンバを揺さぶろうと思うなら動きながらのプレーは欠かせない。スペースに入っていく、周りを動かすなど、いろんなアイディアを持ってやることで、チームを活性化させられればいい」(水沼)

 尹晶煥監督の秘蔵っ子はそう言って目を輝かせている。チームが苦しい時は、水沼のようは猛烈な走りと運動量を出せる選手が有効なのは間違いない。G大阪も“縁の下の力持ち”的存在の今野泰幸が復帰したことで、より強固な守備組織が構築されている。前線3枚が相手をかく乱させ、分厚い攻撃で課題の得点力不足を解消したいところだ。

 一方の守備陣は、オスマル、マテイ・ヨニッチ、木本恭生が3バックを形成し、ソウザと山口がダブルボランチを組み、ウィングバックに松田陸と丸橋祐介が入る見込み。対峙するG大阪は、直近3試合で4ゴールをマークしていたエースのファン・ウィジョが累積警告で出場停止に。しかし、山口は「彼がいなくても前線のメンツはいる。そこをどう抑えていくかを自分で話し合ってやらないといけない」と語気を強める。

 ファン・ウィジョ不在でもG大阪の攻撃陣は抜け目がない。その中でも注意しなければならないのが、渡邉千真だ。今夏にヴィッセル神戸から加入したベテランFWは、早速2ゴールをマークし、前線の起点になっている。山口も「セレッソに対して相性がいい」と名指しで警戒した。

 「千真君はポストプレーもできるし、裏に抜ける動きもあるし、本当に万能型のFW。ウチは彼が神戸にいた時も点を取られるケースが多かった。そこは気を付けながらやっていければいい」

 あっさり失点して自らの首を絞めるのが最近のC大阪によくあるパターン。W杯中断明け後の13試合で無失点ゲームが1試合しかないのも、昨シーズン見られた堅守が完全に機能していないことが浮き彫りになっている。守護神のキム・ジンヒョンを筆頭に最終ラインの3バックがどこまで強度を持った守備ができるか。ACL出場権獲得の行方を大きく占うと言っても過言ではない。

 「去年のルヴァンカップもガンバに勝って勢いに乗り、初タイトルを獲得した。大阪ダービーに勝つことは今後の戦いに大きな影響を及ぼす」(山村)

 「ガンバに勝てば他のどのチームに勝つよりも勢いに乗れる」(山口)

 チャレンジャー精神を忘れず、課題である決定力不足を克服し、ホームで6年半ぶりの勝利を奪いに行く。(Goal.com)

 取材・文=元川悦子

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