2018.9.25 19:42

【サッカーコラム】“イニエスタ効果”に浦和イレブンは複雑 埼スタが超満員に 

【サッカーコラム】

“イニエスタ効果”に浦和イレブンは複雑 埼スタが超満員に 

特集:
No Ball, No Life
試合に勝利しサポーターと歌って祝福する浦和の(左から)西川、槙野、武藤、宇賀神=埼玉スタジアム(撮影・蔵賢斗)

試合に勝利しサポーターと歌って祝福する浦和の(左から)西川、槙野、武藤、宇賀神=埼玉スタジアム(撮影・蔵賢斗)【拡大】

 【No Ball,No Life】23日のJ1浦和-神戸戦(埼玉)は、まさに“イニエスタ狂騒劇”だった。

 スペインの至宝、世界最高峰のトップ下のプレーを見ようと、チケットは10日前に完売。超満員のサポーターがイニエスタを待ち望んでいた。だが、約2時間前にネットでスタメンが発表されるとファンは落胆。最寄り駅の浦和美園に到着した車内からは「まじか、ベンチにも入ってないよ!!」という声も響いた。

 それでも、今季最多の5万5689人のサポーターが集結した。イニエスタのいない神戸は、クリープを入れないコーヒーのようで、味気なかった。試合は浦和が一方的に攻め勝った。4-0という点差以上に、力の差を感じた。

 オリベイラ監督は「すばらしい試合になった。選手は規律を守り、指示を実行してくれた」と満足そうな表情を浮かべる一方で、イニエスタ欠場については「彼の不在は神戸にとって影響は大きかったのではないか」と“同情”した。

 試合に勝った浦和の選手たちも、元スペイン代表の欠場を悲しんだ。この試合で2アシストを決め、攻撃のタクトを振るった元日本代表MF柏木は、「せめてベンチにはいてほしかった…」と嘆き、「自分と同じポジションで世界最高のプレーヤーと対戦したかった」と残念そうだった。試合後にはユニホーム交換をしたかったという背番号10は「いっしょに写真を撮って、SNSにアップしたかった」と笑った。

 最終ラインで無失点に貢献し、積極的な攻め上がりを見せた日本代表DF槙野は、「対戦したかった、本当は…」と正直な胸の内を明かした。今季11得点目を決めた元日本代表FW興梠は「個人的にも残念だった。彼がうちにいたら、きっとサッカーが楽しいだろうね…」と、うらやましそうだった。

 “イニエスタ効果”で埼玉スタジアムが超満員になった。これは事実だ。「他人の力で満員になるのは悔しいし、反省しないといけない」と槙野。ただ「満員のサポーターの前で、彼らを主役にさせず、自分たちがやってやるんだという気持ちで戦った。それができてよかった」と快勝に胸を張った。今季初ゴールを決めた元日本代表MF長沢は、「すばらしい雰囲気の中で試合ができた。うまくはまった試合だった」とうなずいた。

 現在、J1リーグ戦は8位。優勝は難しいが、来季のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場のプレーオフ圏内の3位までは、勝ち点5差と可能性は十分にある。勝ち続ければイニエスタがいなくても、サポーターは来てくれる。それを信じて、浦和イレブンが最後まで走り続ける。(宇賀神隆)

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