ポーランド戦の後半、長谷部(左)に指示を出す西野監督=ボルゴグラード(共同)【拡大】
サッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会で決勝トーナメント進出を決めた日本代表。ポーランド戦終盤の時間稼ぎのパス回しが批判の的となっているが「責任を果たした」などと西野朗監督(63)を支持する声も識者から聞こえた。
かつてユース年代の日本代表でコーチを務め、西野監督をよく知る近畿大サッカー部監督の松井清隆さんは「1次リーグ突破の可能性を1%でも上げるために西野氏は就任した。攻撃サッカーという自身の美学にとらわれず、指揮官の責任を果たすために決断した」と理解を示す。
「主力を休ませながら決勝トーナメントに進んだ。ブラジル相手に金星を挙げたのに1次リーグで敗退したアトランタ五輪の教訓を生かしたのではないか」とたたえた。
「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」の作者、岩崎夏海氏は「監督は批判覚悟で判断した。1次リーグではありうる選択」とした。批判が多いのは、日本がサッカーで国際的に遅れている証拠だといい「今回の議論はサッカー先進国への『洗礼』ではないか」と話した。