西野ジャパンの5バックへの変更布陣【拡大】
この言葉に、8年前の闘将の姿が重なる。16強入りした2010年W杯南アフリカ大会の事前合宿。韓国との壮行試合で0-2と完敗し、アルプス山間のザースフェー(スイス)で選手によるミーティングが開かれた。「俺たちは下手なんだ。泥臭くやるしかない」。DF田中マルクス闘莉王(とぅーりお、37)=現・J2京都=の言葉にチームは結束。当時23歳の長友は「エースキラー」として相手FWを泥臭くマークし、1次リーグ突破に貢献した。
西野監督の初陣だった5月30日のガーナとの国際親善試合に0-2で完敗。いまの状況は南ア大会と似ている。「自分たちのサッカー」と称し、パスで崩すことに固執して粉砕された4年前の反省もあり、自らを「弱者」と認めることにためらいはない。
「難しい状況のほうが燃える。今まで何度も『長友は厳しいんじゃないか』っていわれた。そのたびに反骨心にして、絶対にはい上がってやると思ってきた」
8日に対戦するスイスはW杯に4大会連続で出場する(11度目)。開幕を直前に控え、日本戦は本気モードで臨むことが予想される。世界的なビッグネームは不在だが、FIFAランク6位(日本60位)の格上。今年初めてW杯出場国と対戦する日本は、4バックでスタートする見込みで、状況によって5バックをテストする可能性もある。