2018.2.8 12:00

【サッカーコラム】会社員が転職でスキルアップするなら、選手は移籍でスキルアップする

【サッカーコラム】

会社員が転職でスキルアップするなら、選手は移籍でスキルアップする

特集:
No Ball, No Life
斎藤学

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 【No Ball,No Life】今シーズンも多くの選手が移籍した。大久保嘉人(FC東京→川崎)、斎藤学(横浜FM→川崎)、ディエゴ・オリベイラ(柏→FC東京) 、岩波拓也(神戸→浦和)、マルティノス(横浜FM→浦和)といったチームの主力だった選手が新天地を選択しており、これによって各選手が、各チームがどのような発展を遂げるのか注目される。

 斎藤学の移籍についてはいろいろな意見があったが、個人的には大きな驚きはなく、納得できる決断だった。会社員が転職でスキルアップするなら、サッカー選手は移籍によってスキルアップする。もちろん、現在の職場から逃げるのが目的で、先々の見通しが立っていない転職だと成長につながらないように、ただオファーが来たからという理由だけで移籍先の情報を調べもせずに移籍してしまうと、レベルアップにつながらない可能性がある。

 本人の心がけ次第でどちらにも転ぶが、挑戦する機会を与えられたなら、やはり挑戦したほうがいいと考える。「サッカー選手である人生より、サッカーを辞めたあとの人生のほうが長い」と語っていたのはイビチャ・オシム氏で、現役時代をどう過ごすかは選手にとってとても重要だ。

 先方が高い評価をしてくれてスキルアップが望めるなら、たとえいばらの道でもあえて飛び込み、新たに挑戦したいと考えるのはよく理解できる。転職にしろ移籍にしろ、そもそもその人物に能力、魅力がなければ声はかからない。あとは当該者がどう決断するかで、自身が置かれた状況、性格、考え方などによって選択は変わってくる。

 移籍がキッカケとなり、スキルアップした選手がいる。川辺駿(磐田→広島)はもともと広島の下部組織出身で、2014年にトップチームへ昇格。2015年にJ2だった磐田へ期限付き移籍し、実戦経験を積むことでレベルアップしていった。2016年、2017年はJ1を戦う磐田で主力としてプレーし、攻守両面でチームの勝利に貢献。そろそろ日本代表に招集されても…というポジションまで来ている。そして、2018年を迎えて4年ぶりに広島へ復帰。今シーズンのプレーが注目される選手のひとりである。

 庄司悦大は町田→山口→岐阜を経て、2018年は仙台でプレーする。江坂任、瀬川祐輔はいずれも群馬でプロデビューを飾り、大宮を経由して2018年から柏に加わった。これらの移籍は選手たちが実力で勝ち取ったケースで、(ここまでは)確実にスキルアップしているといえる。

 田口泰士(名古屋→磐田)、大津祐樹(柏→横浜FM)なども新天地で今シーズンを迎える。田口は名波浩監督が現役時代に背負っていた背番号「7」を継承するなど、期待値の高さがうかがえる。一方で、大津はキャンプ中に左ヒザを傷めて離脱しており、苦難の船出となっている…。

 選手が移籍する理由はさまざまで、なにがキッカケとなるかわからない。今の時期に新加入選手を取材すると、「最初に声をかけてくれたから」「熱心に誘ってくれたから」という言葉をよく聞く。チームを移るのは、間違いなく簡単な決断ではない。覚悟を持って新しいシーズンに臨む選手たちが、それぞれの新天地でどんな結果を残すのか、しっかりと見届けたい。(飯塚健司)

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