2017.12.28 12:51

【サッカーコラム】Jクラブがビッグマッチなどチケット不正転売への対策に乗り出す

【サッカーコラム】

Jクラブがビッグマッチなどチケット不正転売への対策に乗り出す

特集:
No Ball, No Life
11月25日、ACL優勝を飾り、カップを掲げる浦和・阿部勇樹(中央)とイレブン。埼玉スタジアムは熱狂の渦に包まれた

11月25日、ACL優勝を飾り、カップを掲げる浦和・阿部勇樹(中央)とイレブン。埼玉スタジアムは熱狂の渦に包まれた【拡大】

 【No Ball,No Life】IT大手「ミクシィ」が27日、チケットの個人売買の仲介サイト「チケットキャンプ」を2018年5月末で終了すると発表した。同サイトでは、大量に買い占められたコンサートやスポーツイベントのチケットが高値で転売されるケースが目立っていた。

 サッカー界でも今季、11月に行われたルヴァン杯の決勝戦(C大阪-川崎)やアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の決勝戦第2戦(浦和-アル・ヒラル)などのビッグマッチのチケットが発売とほぼ同時に完売となり、直後に転売市場で高値がつけられたことがあった。

 ACL決勝戦のチケットが大量転売され、浦和は公式サイト上で「チケットの転売は絶対におやめいただくとともに、高額で転売されているチケットは絶対に購入しないよう、お願い申し上げます」と注意喚起のメッセージを掲載。転売者を特定し、警告を出す措置まで行うなど、クラブ側も悪質な転売への対策に乗り出している。

 このような不正転売はプロ野球などほかのスポーツやコンサートなどでも行われており、転売者はファンクラブ会員への先行販売サービスを利用していち早くチケットを仕入れているケースが多い。そのため、クラブなどは不正な転売を行っているユーザーを特定でき次第、会員資格の取り消しなどを行うなどの対策を取っていたが、いたちごっこが続いていた。

 「チケットキャンプ」が閉鎖されても、他のサイトに場所を移して不正な転売は今後も行われるはずだ。現にJ1の人気チームの新体制発表会のチケットが高額出品されているサイトがある。

 不正な転売の温床となっていた一方で、「チケットキャンプ」は急用などで行けなくなった試合のチケットを無駄にしなくて済むサービスとして機能していたことも事実だ。急な仕事や病気など、何らかの理由で正当にチケットを購入した人が、やむなくチケットを手放すことは十分に考えられる。

 不正な転売は防がなければいけないが、チケットの2次流通への需要もある。すべてをストップしてしまえばいいという単純な問題ではない。

 FC東京などは米国発のチケット再販サービス「StubHub(スタブハブ)」と提携し、来季から年間チケットの保有者が、観戦できない試合の権利を他者に譲ることができるようにするサービスを開始する。

 クラブ公式の2次流通の場を用意することで、ファンが泣く泣く悪質な転売者からチケットを買うことを防ぐ効果も期待できる。通常、定価と転売価格の差額がクラブなどイベント主催者の利益にならないが、公式の2次流通市場であれば、一定額を仲介サービス利用手数料という形で徴収し、転売差益を主催者に還元することも可能だ。

 童話の「北風と太陽」ではないが、公式の2次流通市場を設けることが、不正なチケット転売問題の解決策になるかもしれない。

  1. サンスポ
  2. サッカー
  3. Jリーグ
  4. 【サッカーコラム】Jクラブがビッグマッチなどチケット不正転売への対策に乗り出す