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【賀川浩観戦記「ロシアへの道」】選手が原理分かっていない 「引いて守る」相手に対して有効なサイド攻撃なかった

【賀川浩観戦記「ロシアへの道」】

選手が原理分かっていない 「引いて守る」相手に対して有効なサイド攻撃なかった

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賀川浩観戦記
日本-シンガポール 前半、宇佐美(左)に指示を出すハリルホジッチ監督=埼玉スタジアム

日本-シンガポール 前半、宇佐美(左)に指示を出すハリルホジッチ監督=埼玉スタジアム【拡大】

 11日のイラク戦はディフェンスラインが浅く、4枚で守っていたので、うまくいったが、今回は深く人数をかけて守られた。ゲームプランがうまくいかないときはどうするか。ピッチにいる選手同士で考えて、判断しないといけません。相手は4バックの前に5人を並べて狭いゾーンを9人で守ってきました。タテに速く入れろといっても、これだけたくさん人数がいるわけですから、DFラインの裏がそもそもほとんどない。

 ベンチからは途中からサイドを使って攻めろという指示が出て、選手も意識していたようですが、選手がサイド攻撃の原理を分かっていないから徹しきれない。中途半端に斜め後方からのクロスを入れて、ことごとくはね返されました。

 右から左、そして再び右とサイドにボールを散らしてゴール前に入れると相手のDFの視線はボールを追うので、自分のマークを見失う場面が出てくる。DF同士の間の距離もあくので、ゴール前に隙間もできる。後ろから蹴り込むとボールの出所と自分のマークを同時に視界にとらえることができるので、これは守りやすい。

 日本の攻撃の横幅はペナルティーエリアという狭いものでした。そこに相手が9人もいるのだから、バルセロナのパスワークでも崩すのは困難。東南アジアの選手は体が柔軟だし、足も長い。ドリブルやワンタッチで交わそうと思っても、人数が多いからどっかでひっかかる。

 FWが相手にぶつかって、つぶれ役になってDFを1人帳消しにして次の誰かが拾うとか、相手が疲れてきたときに途中から入ってきた武藤、原口ら馬力のある選手が個人で突破を試みるとか、他にもいろんな手がありました。引いて守ってくる相手にどうするか。いろいろ想定していたでしょうが、予習が足らなかった。

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  • 初めてW杯予選のピッチに立った宇佐美はキックの空振りで転倒するシーンも(撮影・古厩正樹)
  • パスを出す宇佐美貴史=埼玉スタジアム2002(撮影・中井誠
  • 前半競り合う宇佐美=埼玉スタジアム2002(撮影・松永渉平)
  • 前半競り合う宇佐美(左)、本田=埼玉スタジアム2002(撮影・山田俊介)
  • 後半、倒れ込む本田圭佑(中央)=埼玉スタジアム2002(撮影・古厩正樹)
  • 後半、槙野智章のヘディングえを防ぐシンガポールGK・イズワン・マフブド=埼玉スタジアム2002(撮影・古厩正樹)
  • 試合後、長友(右)に励まされる本田=埼玉スタジアム2002(撮影・松永渉平)
  • 前半シュートを外し悔しがる岡崎=埼玉スタジアム2002(撮影・松永渉平)
  • 前半競り合う岡崎慎司=埼玉スタジアム2002(撮影・松永渉平)