2015.1.29 17:21(1/2ページ)

仲が良すぎる日本代表を待っていた落とし穴 ア杯惨敗の裏にあったもの/サッカーコラム

特集:
No Ball, No Life
アジア杯での練習中、アギーレ監督(左から2人目)から“デコピン”される長友(中央)と、それを笑う選手ら。仲がいいのはいいことだが…

アジア杯での練習中、アギーレ監督(左から2人目)から“デコピン”される長友(中央)と、それを笑う選手ら。仲がいいのはいいことだが…【拡大】

 【No Ball,No Life(10)】

 アジア杯が終わった。もちろん大会日程はまだ残っているが、2連覇を目指した日本は準々決勝でUAEにPK戦の末、敗退。8強止まりは実に5大会ぶりの屈辱となった。あまりに早い幕切れを予想していた人は少なかっただろう。試合後、狂喜乱舞するUAEメディアに何度も「バイバイ、ジャパーン」と言われたのはさすがに悔しかった。

 日本は今、各世代でアジアで勝つことの難しさを突きつけられている。昨年はU-16、U-19日本代表がともにアジア選手権の準々決勝で敗退。リオデジャネイロ五輪世代のU-21で臨んだアジア大会も8強で散った。今大会のA代表も含め、すべてが準々決勝で敗れている。メディア、サポーターを含め、強い危機感を持つことが必要だろう。

 今回の敗因については、中2日での疲労、先発メンバー固定の弊害、決定力不足などが取り上げられているが、1つに絞ることは難しい。ただ、一部に“ユルさ”があったのは確かだ。直前合宿のセスノックでは初日の練習前に数人の選手が宿舎のプールで騒いでおり、アギーレ監督から「バカンスに来たんじゃない」と苦言を呈された。イラク戦でMF遠藤保仁が国際Aマッチ150試合出場を達成したことは紛れもない偉業だが、公式戦の真っ最中に胴上げを行ったのはその場にそぐわなかったように思う。

 大会を通して、多くの選手から「このチームは仲がいい」というフレーズを何度も聞いたことが気になっていた。メンバーリストに目を向ければ、ブラジルW杯の経験者が13人で、そうでない選手が10人という構成。長年ともにプレーしてきた“迎え入れる側”からも、そして新顔の“迎え入れられる側”からも、チームの雰囲気については「仲がいいから大丈夫」「全然心配はしていない」という声が多かった。だが、時に居心地の良さは心に隙を生む原因にもなる。戦う集団に仲の良さがプラスにだけ働くとはかぎらない。

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