2014.11.27 17:23(1/2ページ)

連覇こそ…岩清水梓が抱く危機感とカナダW杯の意味/サッカーコラム

特集:
No Ball, No Life
岩清水梓

岩清水梓【拡大】

【No Ball, No Life(2)】11月25日に都内で行われたなでしこリーグの年間表彰式。DF岩清水梓(日テレ)は、メダルを胸に壇上で喜ぶ浦和イレブンを、悔しい思いで見つめていた。今季からレギュラーシリーズとエキサイティングシリーズで争う新方式が導入され、浦和が年間優勝。激闘の末に惜しくも涙を飲んだのが、日本女子代表「なでしこジャパン」のメンバーでもある岩清水やMF阪口夢穂を擁する日テレだった。

 エキサイティングシリーズでは浦和と同じ勝ち点24を稼ぎながら、得失点差で2位に。レギュラーシリーズでも首位の岡山湯郷まで勝ち点1差のやはり2位に終わっていた。せめてあと1勝、いや、1回の引き分けがあれば結果は違っていた。それだけに、「なかなかいいゲームができない時もあるけど、せめて引き分けに持っていくことが大事。それは今回学びました」と岩清水。改めて勝ち点「1」の重みを噛みしめた。

 来年の元日に決勝が行われる皇后杯を経て、いよいよなでしこは2015年、すなわち、カナダW杯イヤーを迎える。初優勝の歓喜に沸いた2011年ドイツW杯から4年。連覇を目指す戦いを前に、なでしこ不動のセンターバックとして君臨する岩清水はこう話す。「1次リーグから応援してもらえる大会は今まであまりなかった。そこで期待されてる分、結果を出せればいいな、と思っています」。前回大会で注目が集まり始めたのは、準々決勝で開催国のドイツを破ったあたりからだ。出発の際、中部国際空港に訪れた報道陣がわずか10人だったという逸話からも、不遇ぶりはよく分かる。その後、準決勝でスウェーデン、そして決勝で米国を破って頂点に駆け上がると、なでしこ人気は一気に爆発した。

 だが、岩清水には1つ、心配していることがある。W杯初制覇、そして2012年ロンドン五輪での銀メダルと輝かしい成績を残し、取り巻く環境は変わったが、“ブーム”は一段落してしまったと感じている。「今は客席はほぼ自分たちの友達だったり、親だったり。応援に来てくれるサポーターも大体決まってきた。前までちょっと興味があった友達も減ってきたし…」。熱しやすく冷めやすい国民性の表れか、それとも、サッカーがまだこの国に根付いていないのか。年間表彰式の席で、偶然にもMF宮間あや(岡山湯郷)が同じ思いを口にしている。「単純にカメラの数も少ないですよね。INAC神戸が優勝を逃してスター選手がいないからかもしれないけど、自分たちの魅力がきちんと発信できていないということなのかな。寂しいなと思うし、これじゃあいけないな、とも思う」。エキサイティングシリーズの上位リーグだけでみても、平均入場者数は1917人と2000人を割り込んだ。最低は10月5日の日テレ-岡山湯郷で446人。台風の影響があったとはいえ、あまりにも寂しい数字だ。

【続きを読む】