2014.5.8 05:00

【W杯のスーパースター】アルゼンチン代表 ケンペス

特集:
W杯のスーパースター

 トレードマークの長髪を風になびかせながら突き進む迫力あるドリブル。それでいながら、相手のタックルを鮮やかなタッチでさらりとかわし、“エル・マタドール”(闘牛士)と呼ばれた。

 1978年自国開催のアルゼンチン大会決勝のオランダ戦。1-1で突入した延長前半終了間際だった。FWベルトーニの縦パスに合わせてトップスピードに入ったケンペスは、2タッチで2人のDFのタックルをかいくぐりシュート。1度GKに弾かれたこぼれ球を、右足で押し込んだ。

 スタジアム中に響き渡る“アルヘンチーナ”コール。ケンペスは大会で6ゴールを挙げ母国を初優勝に導き、得点王に輝くとともに文句なしのMVPを獲得した。

 この大会のアルゼンチンの背番号はアルファベット順で、ケンペスの10は偶然だったが、大会後には「必然」だったと世界が知った。82年スペイン大会は10番を同じ左足の天才・マラドーナに譲り、自身は無得点に終わった。

マリオ・ケンペス(Mario Alberto Kempes)

 1954年7月15日生まれ、59歳。アルゼンチン・ベルビジェ出身。FW。代表通算43試合20得点。W杯は74、78、82年の3度出場し、78年は優勝と得点王とMVPに輝く。通算18試合出場6得点。バレンシア(スペイン)で76-77年、77年-78年と2季連続得点王。92年に引退したが95年に現役復帰。96年にペリタ・ジャワ(インドネシア)で選手兼任監督を務めた。1メートル81、78キロ。

(紙面から)