【ベテラン記者コラム(113)】Vリーグ女子2連覇のJT林琴奈、攻守で光る - SANSPO.COM(サンスポ)

【ベテラン記者コラム(113)】Vリーグ女子2連覇のJT林琴奈、攻守で光る

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 バレーボールのVリーグ女子はJTの2連覇で幕を閉じた。

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 プレーオフ準決勝のNEC戦、決勝の東レ戦をテレビ観戦したが、どちらもすばらしい熱戦だった。JTは米国代表で身長191センチのサウスポー、アンドレア・ドルーズ、リベロで初めて最高殊勲選手に選ばれた小幡真子と攻撃、守備でそれぞれ軸になる選手がいるが、個人的に目を引かれたのは、攻守で素晴らしい働きをしていた21歳の林琴奈だ。

 身長は173センチとアウトサイドヒッターとしては小柄だが、スパイクのセンスもよく、なんといってもレシーブの守備範囲の広さ、そしてサーブレシーブのうまさがすばらしかった。相手チームはリベロの小幡を避けて林を狙うことも多いが、高い確率でセッターへ好返球を上げていた。とくにセット終盤でも安定したサーブレシーブを返していたのがJTの勝因だったのではないか。

 今季のVリーグ女子で林はレシーブ賞、小幡はサーブレシーブ賞を受賞。JT勢の守備力が高い評価を受けた。また、昨年引退した新鍋理沙さん(元久光製薬)が功労者表彰を受けた。11シーズンに渡り中心選手として活躍し、サーブレシーブ成功率で日本記録(70・0%)を樹立したことがたたえられたものだ。

 二段トスでも得点を決めてくれる190センチ級の大型アタッカーがいない日本にとって、セッターにいかにいい球を返せるかが生命線になる。記者がよく取材していた頃の日本代表には、高橋みゆきさんがサーブレシーブの達人として君臨していた。高橋さんは170センチ、新鍋さんは173センチ。ともにアタッカーとしては小柄ながらも、スパイクの技術に加えて守備も磨いたからこそ、所属チームや日本代表で欠かせない存在になった。

 林は昨年初めて日本代表候補に入り、先日発表された今年の日本代表候補24人にも選出されている。東京五輪代表はこの中から12人が選ばれる。日本代表はサーブレシーブが抜群にうまかった新鍋さんが五輪の延期が決まった後に引退してしまったので、中田久美監督が五輪に向けて誰を抜擢(ばってき)するのか興味深い。(牧慈)

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