内村航平「世界一になりたい」から H難度の大技「ブレトシュナイダー」挑戦へ/体操 - SANSPO.COM(サンスポ)

内村航平「世界一になりたい」から H難度の大技「ブレトシュナイダー」挑戦へ/体操

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オンライン取材に応じる体操男子の内村航平=29日  体操男子で種目別の鉄棒に専念した内村航平(31)=リンガーハット=が29日、東京・北区の味の素ナショナルトレーニングセンターでの強化合宿中に、オンラインで報道各社の取材に対応。H難度の手放し技「ブレトシュナイダー(コバチ2回ひねり)」に挑んで東京五輪を目指す考えを表明した。個人総合で五輪2連覇を果たした絶対王者は、新型コロナウイルスの影響で沈む日本を勇気づける好演を約束した。

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 いつになく明るい画面越しの表情が、充実ぶりを物語った。絶対王者の内村だからこそ、来夏に伝えられることがある。

 「五輪に出て金メダルを取りたいという領域にはない。コロナでうまくいかなかった人がたくさんいる。スポーツの力で日本を変えるくらいの演技をしないといけない」

 個人総合と団体総合の挑戦を見送り、鉄棒に専念したが、6種目を諦めたわけではないと強調した。2月に判断し、今も葛藤はある。悩みの種は慢性的な両肩痛。「輝ける方法がこれしかなかった」。肩への負荷が少ない得意種目で勝負する前向きな決断だった。

 懐で宝刀を温めている。2018年にも習得を目指したH難度のブレトシュナイダーだ。世界を見ても操る選手は少ない大技。構成を「秘密」とするのは、演技を待ちわびるファンの期待に好演で応えるため。五輪の金メダルが視野に入る15点以上を常にマークする目標を掲げた。

 種目を絞った自らを「鉄棒の主」と言い表した。練習量はこれまでの倍以上。小学生の頃以来、手のひらのマメに痛みを感じたという。腰に負荷が集まっており、体幹トレーニングにより力を注いでいる。練習過多にならないようセーブするほど調子は上々。自身の名を冠する新技「ウチムラ」習得の思いも胸の奥底にある。

 9月の全日本シニア選手権(高崎アリーナ)で、スペシャリストとしての演技を初披露する。「世界一になりたい気持ちに支えられている」。強きキングが帰ってくる。(鈴木智紘)

★内村航平・東京五輪への道

 個人総合のW杯シリーズかアジア選手権の成績で与えられる個人枠を、日本が国として獲得することが前提。鉄棒で自身の名を冠したI難度の「ミヤチ」を操る宮地秀享(茗渓ク)や昨年の全日本種目別選手権で床運動を制した南一輝(仙台大)ら、スペシャリストたちと個人枠を争う。

内村 航平 (うちむら・こうへい)

 1989(昭和64)年1月3日生まれ、31歳。長崎・諫早市出身。両親が営むクラブで3歳から競技を始める。東京・東洋高から日体大に進み、コナミスポーツを経て2016年にプロ転向。個人総合では12年ロンドン五輪、16年リオデジャネイロ五輪で金メダル。世界選手権6連覇。162センチ、52キロ。

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