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「めちゃくちゃ悔しい」羽生、SP3位…699日ぶり日本リンク“不完全燃焼”/フィギュア

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集中力を高める羽生。五輪王者が699日ぶりに国内の公式戦に臨んだ(撮影・中井誠)  フィギュアスケート・世界選手権第2日(21日、さいたまスーパーアリーナ)男子ショートプログラム(SP)で、右足首故障からの復帰戦となった冬季五輪2連覇の羽生結弦(24)=ANA=が、94・87点で3位発進した。2017年4月21日以来、699日ぶりの国内の公式戦で、予定した4回転サルコーが2回転となるミスが響いた。首位のネーサン・チェン(19)=米国=とは12・53点差。23日のフリーで、史上最大の逆転劇を狙う。

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 心は乱れていた。気負いか、それとも緊張か。冒頭。羽生の4回転サルコーは2回転に。自己ベストを15点超下回った3位発進に本音をむき出しにした。

 「久しぶりに頭が真っ白になりました。気張りすぎたかな。めちゃくちゃ悔しい」

 約4カ月ぶりに実戦復帰。日本での公式戦は2017年4月21日の世界国別対抗戦(東京・代々木)以来、699日ぶりだった。約1万8000人の視線を一身に集めて跳んだ冒頭の大技は、3回転以上を跳ぶことが定められたSPの条件を満たせず、0点。「アップをしなくても跳べる」と自負する技を6分間練習でも失敗し、「不安材料を拾ってしまった」と唇をかんだ。

 2018年平昌冬季五輪では、右足首のけがから100日で戴冠を飾った。今回は古傷の負傷から124日ぶりの実戦。「感覚は五輪のときより良い」と言い切る。世界王者となった14年は3位から6・97点差を、17年は5位から10・66点差を逆転した。グランプリ(GP)ファイナルとソチ冬季五輪との同一シーズン3冠を成し遂げた14年の会場は、今回と同じさいたまスーパーアリーナだった。

 首位のチェンとは12・53点差で、16年にハビエル・フェルナンデス(スペイン)が羽生を逆転した史上最大の12・04点差より大きい。「自分にはいろんな経験がある。その経験を使えばいい」。絶対王者は、平昌五輪、そして過去2度の成功体験を逆転優勝への道標とするつもりだ。

 4回転ループで勝機を探る。基礎点10・5点のこの技は、3年前に世界で初めて成功させた。平昌五輪では堅実な構成を選択して回避したが、今大会は違う。中1日で迎えるフリーの冒頭で組み込む予定。出来栄えの加点で10点超も見込める大技を含め、故障前と同じ4回転4本を跳ぶ構成で3度目の世界一を狙う。

 好敵手のチェンは1月の全米選手権で、非公認ながらもルール改正後の合計得点で羽生が持つ世界最高の297・12点をはるかに上回る342・22点を出した。「全米を見て、この演技に勝ちたいと思った。もっと王者らしくいないといけない。この悔しさをフリーへうまく使いたい」と羽生。空白の期間で一層の闘志を心に宿した生粋の挑戦者が、史上最大の逆転劇を演じる。 (鈴木智紘)

★3回転半を大解剖

 大会中継局のフジテレビが開発したジャンプを“可視化”するシステム「アイスコープ」で、羽生のトリプルアクセルは高さ70センチ、飛距離3・62メートル、着氷時速15・3キロだった。高い完成度で、3・43点のGOE(出来栄え点)を獲得。SPで1位発進したチェンのトリプルアクセルは、高さ58センチ、飛距離2・66メートル、着氷時速17・1キロ。GOEは2・86点。トリプルアクセルの出来では羽生がチェンを上回ったが、冒頭に跳んだ4回転サルコーの失敗が響いた格好だ。

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