【五輪を語る 産経新聞特別記者・佐野慎輔】白血病公表した池江璃花子に敬服 - SANSPO.COM(サンスポ)

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【五輪を語る 産経新聞特別記者・佐野慎輔】白血病公表した池江璃花子に敬服

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競泳コナミオープンの会場で、池江を励ますメッセージを書く子供たち  白血病を公表した競泳女子の池江璃花子を応援する輪が広がっている。

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 17、18日付のサンケイスポーツによれば、千葉で開かれた競泳・コナミオープンでは16、17の両日に1037人の選手、入場者が回復を願いメッセージを寄せた。それぞれの思いが書き込まれた1畳分の白布は6枚。1日2枚の予定が1枚ずつ追加されたという。

 愛されている選手なんだなと改めて思う。

 18歳の若い女性が「血液のがん」ともいわれる白血病を語ることは、大きな勇気が必要だったのではないか。しかし、置かれている立場、期待の大きさも考え、公表に踏み切ったのだろう。

 スポーツ選手それも大きな注目を浴びるトップ選手の役割を自覚した発言に、ただ頭が下がる。

 彼女が12日に公表した後、日本骨髄バンクには問い合わせが相次ぎ、ドナー(提供者)登録した人も少なくない。応援したい思いの表れである。

 「命のボランティア」といわれるドナー登録者は今年1月末の段階で49万4084人。2月末にはこれまでになかった数字がでるに違いない。

 池江を通して白血病の知識を得た人も少なくないだろう。恥ずかしながら私もその一人。骨髄移植では、HLAという白血球の型が提供する側と受ける側とで一致する必要がある。登録者数が多いほど適合する確率が高まることを知った。

 もうドナー登録はできない年齢だが、呼びかけるくらいはできる。そう考えるのもスポーツの、あるいはスポーツ選手の影響力の大きさか。

 池江は13日のSNSのなかで、「登録した」、「輸血、献血をした」とのメッセージに対し、感謝の言葉をつづった。

 「私だけでなく、同じように辛い思いをしてる方達にも、本当に希望を持たせて頂いてます」

 それに比べてと言いたくはないが、招致疑惑の解明をそっちのけで定年延長を画策しているスポーツ界幹部とは…。ため息しかでない。

 池江さん、ゆっくり治療に専念して、また「向日葵」のような笑顔をみせてください。

佐野 慎輔(さの・しんすけ)

 1954(昭和29)年生まれ、64歳。富山・高岡市出身。早大卒。スポーツ記者歴30年。五輪を5大会取材。産経新聞運動部長やシドニー支局長、サンケイスポーツ代表などを経て、2014年6月から現職。日本オリンピックアカデミーや笹川スポーツ財団の理事も務めている。

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