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【サンスポ×日体大】柔道男子の最強筋肉作るバズーカ岡田式究極の「金」トレ!

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男子73キロ級の大野将平(中央)を指導する岡田氏(左)。男子日本代表を肉体面から支えている(岡田氏提供)  2020年東京五輪開幕まで21日で、550日。出身大学別最多の夏季五輪メダリスト62人を輩出している日体大とコラボレーションした長期連載の第13回は、柔道男子日本代表に迫る。同代表の体力強化部門長で、テレビでおなじみの岡田隆・准教授(39)が、肉体強化の視点から金メダル獲得に向けた戦略の一端を明かした。66キロ級で、世界選手権2連覇中の阿部一二三(ひふみ、21)=日体大3年=ら金メダル候補に求める「発想の転換」とは-。 (取材構成・石井文敏)

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 2016年リオデジャネイロ五輪で男子日本代表は井上康生監督(40)の下、全7階級でメダルを獲得した。「バズーカ岡田」こと岡田氏は肉体面から躍進を支えた。東京五輪開幕まで550日に迫る中、取り組みは成熟期を迎える。

 「リオ五輪までは筋肉量の増大、筋力の増加、食事やサプリメントの管理を行った。(東京五輪に向けて)体を強くする、筋肉を大きく強くすることは徹底できている」

 リオ五輪に続き、東京五輪でも男子日本代表の体力強化を任される岡田氏は、仕上がりに自信を示す。中でも、鍛え上げられた肉体から繰り出される袖釣り込み腰などの投げ技を武器に、17、18年と世界選手権で2連覇を成し遂げた66キロ級の阿部の肉体に注目する。

 岡田氏は、絶対王者が世界選手権を初制覇した17年夏頃には「筋肉指数は100%」に達していたと明かす。「筋肉をこれ以上大きくしすぎないようにセーブする。ウエートトレーニングをしなくてもいい肉体をしている」。日の丸を背負う選ばれし者の中でも、リオ五輪73キロ級王者の大野将平(26)=旭化成=ら数人と同じように、階級に適正な筋肉を持っているという。

 そこで阿部には筋肉と対話をしながら、「発想の転換」を説く。柔道は土台に力勝負があるが、技のスピードや正確性などの総合力も求められる。ただやみくもに鍛え上げるだけでは勝負を制することはできない。寸分の狂いなく体をコントロールすることが金メダル獲得に不可欠だ。

 ここからが岡田流のトレーニング。「ダンベルで60キロができたからといって、61、62キロと上がっていくだけだと頭打ちになる。50キロのダンベルを上げる動きの質やスピードをアップさせることの方が大事」。数字だけみれば10キロも軽く、筋肉への刺激は少なくなると思われる。だが、いつもよりもスピーディーかつ爆発的に、そして正確に、ダンベルを上げることを意識すれば動きを制御しながらも瞬発力や出力を上げられる。それが世界を制すための“使える筋肉”なのだ。

 男子日本代表は1月16-19日に行われた強化合宿で新たな試みを取り入れた。呼吸を整え、瞑想(めいそう)するヨガをトレーニングに導入した。岡田氏は「ウエートトレーニングをやっていくと力み続ける。選手は『きつい』と言っていた。筋肉を強くするためには力まないといけないけど、使いこなせるようにしないと。ヨガは力まない。もっと(関節の)可動域を広く使えるような気づきを与えてくれる」。ニッポン柔道が屈強な海外勢に勝利するには、しなやかな動きや足技などでいなすことも重要だと分析する。ヨガで体感できる脱力感を体に染みこませ、柔よく剛を制す。

 「(今年8月の)世界選手権(日本武道館)にピークを持っていき、100%の状態を作り上げる。来年は105、110%にいくでしょう」と岡田氏。東京五輪での金メダルラッシュに向けて、筋肉とバトルしながら強化を進める。

★今後の日本代表予定

 2-3月に欧州で行われる国際大会に出場する。4月は全日本選抜体重別選手権(福岡国際センター)、全日本女子選手権(横浜文化体育館)、全日本選手権(日本武道館)と国内大会が続く。8月には東京五輪のプレ大会として日本武道館で開催される世界選手権が控える。世界選手権は9年ぶりの東京開催となる。

★日体大には逸材が多く在籍

 昨年10月の全日本学生体重別団体優勝大会(兵庫)で初優勝するなど近年、力をつけている。阿部一をはじめ、1992年バルセロナ五輪柔道男子71キロ級金メダルで「平成の三四郎」の異名を持つ古賀稔彦氏(51)の息子、颯人(はやと)と玄暉(げんき)、昨年の世界選手権男子81キロ級2位の藤原崇太郎らが在籍する。4月には阿部一の妹で52キロ級世界女王の詩(うた)が入学予定。一二三は「妹には負けられないし、刺激になる存在」と切磋琢磨(せっさたくま)を誓う。

★適正な階級を見極めろ

 岡田氏は、普段の筋力トレーニングが、大会前の減量に大きく関わると強調する。「筋肉量が多すぎると、(大会前に体重を)絞るのが大変。数日間の過酷な減量で体を消耗してしまったら、今まで積み重ねてきたものが出せなくなる」。日頃のトレーニングから筋肉量をコントロールすることで、減量のストレスを軽減できるという。

 好例として、2016年リオデジャネイロ五輪後に、銅メダルを獲得した66キロ級から1階級上の73キロ級に変更した海老沼匡(28)=パーク24=を挙げる。

 「66キロ級の選手が73キロ級でいきなり結果を出す。今まで(73キロ級の選手分の)筋肉量を削って(66キロ級に)出ていた。だから、しんどそうだった。減量の大変さを緩和させることができるかが(本番でのパフォーマンス向上の)ポイント」。選手の筋肉に応じた適正な階級を見極めることも、岡田氏の重要な役目の一つだ。

★21日から「サンスポ・コム」で特別講座!

 日体大体育学部准教授で、骨格筋評論家の岡田氏が21日、サンスポの公式サイト「サンスポ・コム」で、誰にでもできる筋力トレーニングの特別講座サイトを開設。アスリートにとどまらず、体を引き締めたいと願うシニア層も対象に、解説付きの動画を配信する。

 「栄養で筋肉を仕上げる! 無敵の筋トレ食」(ポプラ社)など著書多数の岡田氏。「全く同じフォームでターゲットの筋肉に正確に刺激を与え、疲労させることが大切です」と効果を生む筋トレ方法の一端を明かした。

 特別講座第1弾のテーマは胸。その後は、体の主要な部位である肩、腕、脚、背中、腹部と続く。21日から随時、アップする。

 「10回しかあがらない重さのバーベルを、10回×3セット繰り返す。これが体に最も効果的」と最短での筋力アップへの道を示す。いい体を手に入れたい、健康体を取り戻したいと思っている方は、「動画→スポーツその他」のページから動画をチェックしてください!!

岡田 隆(おかだ・たかし)

 1980(昭和55)年1月6日生まれ、39歳。愛知県出身。日体大大学院修了、現・同大体育学部体育学科准教授。日本オリンピック委員会(JOC)科学サポート部門員、柔道日本代表のトレーニング指導を行う。2014年東京オープンボディービル選手権70キロ級、16年日本社会人ボディービル選手権で優勝。「バズーカ岡田」の異名でフジテレビ系の「ホンマでっか!?TV」に出演中。公式サイトは「https://bazooka-okada.jp/」。165センチ、78キロ。

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