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ただいま夏琳で盛岡誠桜勝った!9カ月ぶり公式戦で猛ハッスル/東北スポーツ

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第1セット、得点に喜ぶ盛岡誠桜の向井夏琳(撮影・萩原悠久人)  第71回全日本バレーボール高校選手権大会第1日(5日、調布市武蔵野の森総合スポーツプラザ)「ジャパネット杯 春の高校バレー」として知られる大会は、開会式と1回戦が行われた。東北勢は男女計11校が登場し、女子は5年連続24度目出場の盛岡誠桜(岩手)が岩美(鳥取)に2-1で競り勝ち、2年連続の初戦突破。昨春の脳しんとうの影響で、約9カ月ぶりの公式戦となったミドルブロッカー向井夏琳(3年)が戦列復帰し、勝利に貢献した。ほかに古川学園(宮城)、郡山女大付(福島)なども6日の2回戦へ進んだ。

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 東北勢に今大会初勝利の“桜”を咲かせ、向井が喜びを口にした。

 「内容に納得はしていないが、勝ったのはうれしい。今はあす(6日)の試合で挽回する気持ちだけです」

 1セット目を25-12で奪いながら、2セット目は28-30で失って迎えた第3セット。3連続失点で22-20と迫られる悪い流れを速攻で断ち切り、勝利を手繰り寄せた。

 「プレーできると思わなかったし、今でも信じられない。夏に頑張っていない自分が最後の春高に出てもいいのか悩んだが、お世話になった方々へ感謝してプレーした」。3年連続の春高出場だが、この日は過去2年と全く違う立場、感情でのプレーだった。

 昨年4月、練習中に右後頭部をコートに強打し、救急搬送。脳しんとうと診断されチームを離れた。約2カ月間は学校にも通えず、治療に専念した。

 めまいや頭痛に悩まされ、バレーを諦めようとも考えたが、仲間から贈られた練習時の映像や写真、手紙に力をもらった。「お前ならできる。絶対治せ!」の言葉に奮い立った。

 10月に練習再開。11月の代表決定戦は欠場したが、今大会は登録メンバー最大の「背番号18」でベンチ入りした。公式戦は昨年3月の全国私学大会以来。今でも「感覚が違って、前のように動けない」と話すが、この日も要所で強打にブロックにと奮闘し「ミスはあったが、周りがフォローしてくれた」。

 伊藤崇博監督は「(復帰で)チームが活性化し、喜びのパワーが出た」と手放しで喜んだ。

 6日の2回戦は大成女(茨城)と対戦する。「応援してくれる人のために勝利をささげたい」と向井。困難を乗り越えた最後の春高は、まだ続く。 (井上幸治)

向井 夏琳(むかい・かりん)

 2000(平成12)年7月31日生まれ、18歳。青森・三沢市出身。木崎野小3年から木崎野VBCでバレーボールを始める。三沢一中時代は2年時に全国大会出場。盛岡誠桜高では1年時からベンチ入り。174センチ。スパイク最高到達点は275センチ。家族は祖母、両親、兄、弟。

盛岡誠桜(もりおかせいおう)

 1948(昭和23)年に久保学園高として創立。90年に盛岡女子に改称し、2013年の男女共学化に伴い現校名に変更した。普通科、商業科、家政科、食物調理科の4科からなる私立校。女子バレーボール部は1949年創部。主なOGは高橋沙織(Vリーグ・トヨタ車体)、渡辺真恵(Vリーグ・岡山シーガルズ)。所在地は岩手県盛岡市高松1の21の14。附田政登校長。

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