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【私の失敗(5)】大林素子、“負け犬キャラ”で新境地も…ハマりすぎた

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【私の失敗(5)】大林素子、“負け犬キャラ”で新境地も…ハマりすぎた

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事務所の先輩である和田アキ子の忠告が“タレント・大林素子”を考えさせるきっかけになった  1997年に現役を引退。タレントに転向してしばらくたった頃、事務所(ホリプロ)の先輩、和田アキ子さんからテレビ局の楽屋で厳しい忠告をいただきました。

 「あんたさあ、後輩だからあえて言うけど、そんなんじゃ、この世界、やっていけないよ」

 引退後はスポーツキャスターのほか、憧れだった女優になりたいと思っていました。今の事務所を選んだのもそれがあったからです。おかげでいろんな番組に出させてもらいました。

 初めのうちはトーク番組でも素の私でOKでした。実は私、あまり失敗談がないんです。練習やチームの移動時間に大きく遅刻したとか、そういうことがない。ずっと真面目な優等生だったんですね。それが素で話をしても、ぶっちゃけ感がない。それじゃバラエティーでは通用しない-。アッコさんから、そう諭されました。

 講演会で話しても、聞く人を笑わせるのはとても難しい。同じことを何十回も話していると、自分でもおもしろくなくなるし、聞いている人もおもしろくないんじゃないかと感じる。そこで参考にしようと思ったのが、お笑いです。

 現役時代からよくお笑い番組を見ていたし、大阪の東洋紡時代にはチームメート同士がボケとツッコミをやっている雰囲気にもなじんでいました。その頃、芸人さん(チュートリアル、たむらけんじら)とも仲良くなっていました。彼らの舞台や番組はもちろん、飲み会の席での会話の間や返しを観察して自分に取り入れました。

 やがて芸能界の“位置取り”で、「負け犬キャラ」が空いていると気づきました。バラエティー番組で、率先して壁にぶつかっていくような役とか、「肉食系でも恋愛が成就しない痛い独身女子」とか、そんなキャラクターです。「そこに入れば大林素子のキャラが確立する」という計算はありましたが…。

 講演や客員教授として授業をするときと、バラエティー番組とで、自分ではキャラを使い分けていますが、一般の人は番組での私が、ほぼすべてでしょう。

 「講演で感動して『自分も頑張ろう』と思ったのに、テレビで見てショックでした」とか「選手の時はあんなに好きだったのに、今はすごくかわいそうで残念」といったメッセージもいただきます。自分としては心配されてしまうのは苦痛ではあります。バラエティーでのキャラが予想以上にハマり過ぎたのが失敗だったのかもしれません。

 だけど自分では、今が五輪と同じくらい楽しい。今の人生をかけた夢は役者として認められること。いじめられっ子がバレーで認められたときのように、評価された瞬間に周りは変わる。それを目指すのが、私の生きるすべてです。(おわり)

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