大迫ブレーメン、奇跡の残留 薄氷!アウェーゴール差 - SANSPO.COM(サンスポ)

大迫ブレーメン、奇跡の残留 薄氷!アウェーゴール差

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ハイデンハイム戦の後半、競り合うブレーメンの大迫(右)=ハイデンハイム(共同)  【ベルリン6日(日本時間7日)=円賀貴子通信員】日本代表FW大迫勇也(30)が所属するブレーメン(1部16位)は、敵地でハイデンハイム(2部3位)と2-2で引き分けて1部残留を決めた。先発した大迫は後半23分までプレーして無得点。0-0だった第1戦と合計2-2で並び、アウェーゴール数で上回った。リーグ優勝4度を誇る伝統クラブは一時低迷したが、大迫が終盤4試合で4得点し、降格の危機を救った。

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 土壇場で踏みとどまった。スタンドの特設ベンチから立ち上がってピッチを見つめていたブレーメンのFW大迫は、1部残留を告げる笛を聞くと、笑顔でチームメートと祝福の輪に加わった。

 緊迫感に包まれた入れ替え戦。リーグ優勝4度の名門が、2部に降格すれば1980~81年シーズン以来40年ぶりの屈辱だった。

 スコアレスドローだった2日(日本時間3日)の第1戦(ブレーメン)に続き、トップ下で先発した大迫は前半3分、中央でボールを受けて先制点の起点になった。その後もDFの間でボールを収めて攻撃を支えた。後半5分には左足でシュートを放ったが、DFにブロックされた。後半23分に交代。チームは後半ロスタイムに2-2の同点まで迫られたが、アウェーゴール差でなんとか1部残留を決めた。

 大迫は入れ替え戦の2試合でゴールはなかった。地元メディア「ダイヒシュチューベ」は途中交代の大迫に「すべてのボールで戦ってはいたが、多くのアクションが不運に終わり、パンチ力が不足していた」と厳しい評価だったが、残留への貢献度は大きかった。

 フロリアン・コーフェルト監督(37)が「何度も『もう死んだ』といわれたが、その度に立ち直った」と総括するほど苦しんだシーズン。2月8日から約4カ月半、13試合もの間、自動降格圏の17位から脱出できなかった。最終節のケルン戦まで、ホームのリーグ戦では第3節以来約10カ月間、勝利がなかった。

 大迫は6月13日のパーダーボルン戦で約7カ月ぶりのゴールを決めると「この勢いに乗って残留できるよう、ベストを尽くしたい」とラストスパートを誓った。最終節のケルン戦で先制点を含む2得点を挙げ、チームを入れ替え戦に回る16位に浮上させた。地元紙から「これ以上ないパーフェクトな出来」と評価され、最優秀選手に選ばれた。

 左太ももを痛め9月上旬から約1カ月半離脱した。ストライカーはフル回転できなかった前半戦の借りを返すかのように、リーグ戦の終盤4試合で4得点。ドイツ1部6季目で自己最多の8得点をマークした。かつて奥寺康彦も在籍した伝統クラブの窮地を救った。

 コーフェルト監督は「最低最悪のシーズンだったが、良い終わりを迎えることができた。私たちは残留したんだ」とV字回復に興奮を抑えきれなかった。リーグ戦では新型コロナウイルスの影響による中断明けの10試合で勝ち点13を稼いで自動降格を回避し、入れ替え戦も逃げ切った。最後に笑ったブレーメンの中心に“半端ない男”の大迫がいた。

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