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森保ジャパン初陣…大激戦区の2列目、生き残りを懸けたコスタリカ戦

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森保ジャパン初陣…大激戦区の2列目、生き残りを懸けたコスタリカ戦  ■「テストの場」が1試合となったなかで

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 本日11日、日本代表はパナソニック吹田スタジアムでコスタリカ代表と対戦する。9月7日に札幌ドームで開催予定だったチリ戦が平成30年北海道胆振東部地震の影響で中止になった関係で、このコスタリカ戦が森保一監督率いる新生・日本代表の初陣となる。

 「まず勝負にこだわって戦うということと、ベースとなるボールの奪い合いのところで戦う姿勢を伝えたい。日本人の持っている技術と規律を試合の中でお見せできるようにしていきたい」。指揮官も4日遅れで訪れる初舞台を控え、意気込みを新たにする。

 当初の予定で森保監督は、1戦目のチリ戦で招集した23名のベスト陣容で戦い、2戦目のコスタリカ戦はそれ以外のメンバーを主に試す考えを持っていた。しかし、テストの場が1試合のみになったことで、今日の試合はチェックすべき優先順位の高い選手を送り出す可能性が高い。

 また、対戦相手のコスタリカが7日の親善試合・韓国戦で、これまでの5-4-1ではなく4-2-3-1システムを採ったことも踏まえると、日本も4バックが有力。そのうえで先発を予想すると、GK東口順昭(ガンバ大阪)、最終ラインは左から車屋紳太郎(川崎フロンターレ)、槙野智章(浦和レッズ)、三浦弦太(ガンバ大阪)、室屋成(FC東京)。ボランチは、左に遠藤航(シントトロイデン)、右に青山敏弘(サンフレッチェ広島)、2列目左に中島翔哉(ポルティモネンセ)、トップ下に南野拓実(ザルツブルク)、右に堂安律(フローニンゲン)、1トップは小林悠(川崎F)が濃厚だ。

 ただ、森保監督の中には、インターナショナルマッチデーにしか呼べない欧州組を間近で見ておきたいという考えもあるだろう。となると、センターバックの三浦に代わって植田直通(サルクル・ブルージュ)あるいは冨安健洋(シントトロイデン)をトライし、2列目も浅野拓磨(ハノーバー)や伊藤達哉(HSV)らにチャンスを与える可能性もゼロではない。また、左サイドバックは、7日の紅白戦で良い攻め上がりを見せていた佐々木翔(広島)も投入されるかもしれない。6人の交代枠を含め、誰がどのように起用されるかで、森保ジャパンの全体像がある程度つかめるはず。

 ■熾烈な2列目アタッカー陣の争い

 いずれにせよ、攻撃陣は日本代表歴の少ないフレッシュな面々が並ぶことになる。

 先発候補の堂安は今回が代表デビューだ。南野は2015年11月のロシア・ワールドアジア2次予選・カンボジア戦(プノンペン)以来の代表3試合目。中島翔哉もヴァイッド・ハリルホジッチ監督体制で今年3月のマリ・ウクライナ2連戦(リエージュ)で2試合出ただけと2列目は揃ってA代表経験値は皆無に近い。他の候補者も、伊藤は今回が初キャップ、伊東純也(柏レイソル)が国内組だけの2017年12月の東アジアカップに3試合出場。ロシア・ワールドカップ最終予選など大舞台を踏んでいるのは17試合出場の浅野だけ。

 この中から誰が生き残るのかというのがコスタリカ戦最大の注目点と言っていい。

 「選手の状況を見ながらだが、10月、11月はロシア・ワールドカップに出た選手を呼びたい」と指揮官も今後のビジョンを語っている。年内に予定されている10、11月のキリンチャレンジカップ4試合は香川真司(ドルトムント)や乾貴士(ベティス)、原口元気(ハノーバー)といった面々が参戦してくる方向だ。

 また、ロシア組ではないものの、新天地・ドイツでコンスタントに試合に出ている久保裕也(ニュルンベルク)もいて、とにかく2列目候補者は人材豊富。実績ある「年長者」を引きずり下ろそうと思うなら、今回チャンスをもらう若く伸び盛りの選手たちは強烈にアピールしなければならない。

 「サッカーに年齢は関係ない」と20歳の堂安や21歳の伊藤も今合宿中に口癖のように話していた。まずは思い切りのよさを前面に出すことが肝要だ。

 ただ、「俺が俺が」とエゴイストになり過ぎないのが、今回の若手のよい部分でもある。

 「生き残りという部分に個人的にフォーカスしたらダメだと思います。同じポジションの選手がいたとしても、震災もあった中で自分たちが示さなければいけないのはチームとして結果を出すこと」と、本田圭佑(メルボルン)ばりのビッグマウスで知られる堂安も神妙な面持ちで語っていた。

 選手たちは森保監督の言う「個と組織力のバランス」を重視している。チームに貢献するハードワークや献身的な守備、球際のバトルなどに挑みつつ、勝負を決めるべき仕事をやり切った人間だけが、次への活動への挑戦権を得る。それを自覚して、気持ちのこもったパフォーマンスを見せる選手が何人も出てきてくれれば理想的だ。

 例えば、堂安であれば、フィニッシュの部分でのアイディアや創造性だろう。南野であれば攻撃的ポジションならどこでもこなせる万能性とゴール前の鋭さ。中島はハリル監督も絶賛したフィニッシュの迫力と精度。浅野であれば爆発的なスピードと裏への飛び出し。伊藤ならドイツ仕込みの1対1の仕掛け。伊東なら俊足を生かした右サイドの打開力とチャンスメーク、ゴールとそれぞれによさがある。

 そういう強みがコスタリカ相手に通用すると森保監督が判断すれば、今後につながっていく。

 ■コスタリカは堅守速攻からボール保持へ

 今回のコスタリカは日本のアタッカー陣が武器を出しやすい相手かもしれない。

 というのも、ロナルド・ゴンザレス監督は、ロシア・ワールドカップ後に就任したばかりでチーム完成度が低いからだ。前述のとおり、コスタリカは8年間継続した5バック気味のシステムから4バックへシフト。堅守速攻からボールを支配するスタイルへ舵を切ったばかりだ。韓国戦にはDFオスカル・ドゥアルテ(エスパニョール)、DFクリスティアン・ガンボア(セルティック)、DFブライアン・オビエド(サンダーランド)といったロシア・ワールドカップを経験した選手を並べて戦ったが、0-2で敗戦。また、最終ラインの一角を担ったフランシスコ・カルボ(ミネソタ・ユナイテッド)が韓国戦で負傷し離脱している。

 この日本戦でロシア大会のメンバーを出すのか、それとも経験値の少ない若手主体にするのか未知数ではあるが、日頃屈強な外国人ディフェンダーと渡り合っている堂安や中島らなら十分個人能力で打開できるはず。

 「生き残りのためには結果が全て。結果を出すためには試合に出続けること、試合に出るための準備が必要になってくる。結局、今までどおり、目の前のことに対して全力でやるだけ」

 ロシア大会目前で代表落選を経験した浅野もいい意味での割り切りを口にする。今後、ロシアで結果を残した先輩たちからポジションを奪うためには、このコスタリカ戦でゴールに直結する大仕事をするしかない。混とんとした状況から抜け出すのが誰なのか。そこに注目しながら、森保ジャパンの第一歩を見てみたい。

 文=元川悦子(Goal.com)

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