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【ラグビーコラム】守備的な戦い続けるイングランド、W杯へのエディー流深謀遠慮

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アイルランド戦でトライを奪うイングランドのスレード(ロイター=共同)  欧州6カ国対抗は第3節を終え、優勝争いは3戦全勝のウェールズ、2勝1敗のイングランドとアイルランドに絞られた形だ。

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 W杯1次リーグで日本と同組のアイルランド、スコットランドの動向も気になるが、注目しているのはイングランドだ。23日には敵地でウェールズに13-21で敗れたが、初戦では昨年全勝優勝のアイルランドを敵地で下すなど、W杯イヤーに照準を合わせてきた様子がうかがえる。

 2戦目のフランス戦も含めたここ3試合の特徴は、いずれもディフェンシブな戦い方をしていることだ。驚異的なのがタックル回数で、アイルランド戦はチーム総数209回、フランス戦は181回、ウェールズ戦は227回で、相手を60回前後も上回っている。個人ではアイルランド戦はPRマコ・ブニポラとFLマーク・ウィルソンの27回(PRとしては出色の数字!)が最高。フランス戦もFLウィルソンの20回、ウェールズ戦は20歳の新鋭FLトム・カリーの25回。対戦相手で20回に達した選手はおらず、イングランドの独壇場となっている。

 対照的にボール支配率では3戦とも相手を下回り、アイルランド戦40%、フランス戦47%、ウェールズ戦35%。それでいてフランス戦では44得点を奪って完勝するなど、守備を起点にボールを奪い返し、効率的にスコアに結びつける構図が浮かび上がる。

 イングランドを率いるのは、2015年W杯で日本を指揮して3勝に導いた、ご存じエディー・ジョーンズ監督。アングロサクソン系のイングランドは、スコットランドやアイルランドのケルト系やフランス、イタリアのラテン系より体格的に優位に立ち、攻撃的なチームをつくれば6カ国対抗でもかなりの確率で優勝に近づくだろう。それでいながら、守備的な戦いを志向するのは、W杯3連覇を狙うニュージーランドや南アフリカ、豪州といった南半球勢を念頭に置いているからだろう。

 イングランドがW杯1次リーグで所属するC組は、アルゼンチン、フランス、米国、トンガがいる“死の組”。そういったことも含め、6カ国対抗の6チームの中で、最もW杯を意識した戦いをしているのはイングランドのように思える。

田中 浩(たなか・ひろし)

「田中 浩」イメージ画像 1983年入社。ラグビーブーム全盛期に担当を約10年、その後デジタルメディア、ボクシング担当、アマ野球担当などを経て2008年から運動部一般スポーツ担当デスクを務め、14年秋に二十数年ぶりにラグビー取材の現場に復帰。秩父宮ラグビー場でトライ(高校都大会決勝)と東京ドームでヒット(スポーツ紙対抗野球)の両方を経験したのがプチ自慢の58歳。

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