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【ラグビーコラム】サンウルブズは勝たなければいけない、重要なのは代表のレベルアップと強化

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サンウルブズ合宿で練習する茂野海人  【ノーサイドの精神】W杯イヤーのスーパーラグビー(SR)が、15日に開幕した。参戦4シーズン目のサンウルブズの初戦(16日、シンガポール)が注目されたが、結果はシャークス(南アフリカ)に10-45。スコアどおりの完敗だった。

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 SRは、ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカ各国の代表選手らが参戦する世界トップクラスのプロ・リーグ。サンウルブズは日本代表の強化を目的に参戦するため、多くの選手、戦術を2つのチームで共有する。しかし2月の時点では、9月に開幕するW杯日本大会へ向けた調整を優先して、代表の主力選手は調整中。シャークス戦メンバーの大半は、日本代表の資格を持たない外国籍選手で占められたが、昨季SRベスト8のシャークスに粉砕された。

 ニュージーランド、フィジーなど7カ国の選手が先発した。日本生まれで先発したのはSH茂野海人(28)=トヨタ自動車=1人だったが、フィジカルバトルでも後手を踏んだ。その大きな要因となったのが、反則の多さだった。シャークスの反則数7に対して、サンウルブズは16と倍以上になった。組織的なプレーが不十分で、規律が守れず、反則を連発したようにみえた。

 SRへ向けたサンウルブズの強化期間を増やすため、国内シーズン終了を早め、昨季よりも1週間早く始動した。だが、昨年末から強化に着手する他チームに比べると、準備不足は否めない。大量の新加入選手もたたった。

 サンウルブズがSRに残留し続けるためには、リーグ内で存在価値を示す必要がある。つまり、負け続けることは許されない。勝つことだけが、生き残る条件になる。1試合ごとに組織力は高まるだろうが、次戦に勝てる保証はない。その中で確実に積み上げることが期待されるのが、代表組メンバーの経験値だ。

 シャークス戦でも、先発した茂野に加えて、HO坂手淳史(25)、SO松田力也(24)=ともにパナソニック、ベテランながら新加入のPR山下裕史(33)=神戸製鋼=らが、南アフリカ代表も多いシャークスのパワーと技を、嫌というほど味わわされた。

 ブラウンHCが語るように、サンウルブズは勝たなくてはいけないチームなのは間違いない。だが、最も重要なのは、間違いなく日本代表の強化だろう。将来、サンウルブズがSRに残留できる保証はないが、開幕まで200日近くになるW杯へ向けた、代表メンバーのレベルアップだけは、逃してはいけないターゲットだ。

吉田 宏(よしだ・ひろし)

「吉田 宏」イメージ画像 元号が平成に変わった年に入社して、1995年ラグビーW杯後から、サッカー、野球担当を挟みながら現担当。“軟式ラグビー(自称)”出身で、こちらも自称の江戸川キャップ2を誇る。99年W杯の報道陣による南北半球決戦・プレスマッチで、なぜか南半球の一員で世界制覇を果たして現役を引退してからは、書き手専門で楕円(だえん)球を追う毎日。

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