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【ラグビーコラム】復活へ手応え十分の早大、鍵を握るのは「アタックル」

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突進する早大・中野将伍=セナリオハウスフィールド三郷(撮影・山田俊介)  関東大学ラグビー対抗戦が開幕した。9日に埼玉・セナリオハウスフィールド三郷で行われた早大-筑波大は、早大が55-10で快勝。創部100周年の節目に好発進した。

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 目についたのは早大の前に出るディフェンスのしつこさだった。好選手がそろい、決して侮れない実力を持つ筑波大を前進させない。奪われたトライは1つだけ。筑波大HO大西訓平主将に「粘り強く守り続けられ、攻め切れなかった」と言わしめた。

 かつて早大には「アタックル」という“ワセダ用語”があった。タックルを防御ではなく、攻撃としてとらえる意識。早大が大学ラグビーをリードしていた1980~90年代の「アタックル全盛時代」を思い起こさせるような戦いだった。

 今季就任した相良南海夫監督(49)にとっては初采配の試合。FLとして大学2年時の89年度に、清宮克幸主将(現ヤマハ発動機監督)のもと、FWではただ1人の下級生として大学日本一を経験。91年度には主将を務めた。そんな相良監督は「ゲインラインの攻防」を特に大事にする。

 「前に出るディフェンスは今季の重要な鍵になる。強く意識して、こだわりを持っているところです」

 それを象徴するトライが後半38分に生まれた。自陣ゴール前に押し込まれていたが、パスアウトされたボールを受けた相手SO島田悠平にCTB中野将伍が猛タックルを浴びせ、パスミスを誘う。カバーした筑波大WTB河野友希をCTB桑山淳生が15メートル近くも押し戻して倒すと、中野がボールを拾って70メートルを駆け抜けた。まさに「アタックル」2連発からの逆襲だった。

 ジャージーも、最近では異色の、大きな白い襟がついたオールドスタイルの“アカクロ”に戻した。「温故知新」。100年の歴史を懐古するのではなく、そこから新たなものを生み出す。春から夏にかけて、帝京大が明大や早大に敗れるなどこれまでのように圧倒的な力を見せていないだけに、今年の対抗戦は何かが起こりそうだ。相良監督が「筑波大に勝つと負けるとでは大違い。勝てば大きな流れが来ると思う」と話していた通り、このところ低迷気味だった早大も、“何か”を起こす有力な候補となってきた。

田中 浩(たなか・ひろし)

「田中 浩」イメージ画像 1983年入社。ラグビーブーム全盛期に担当を約10年、その後デジタルメディア、ボクシング担当、アマ野球担当などを経て2008年から運動部一般スポーツ担当デスクを務め、14年秋に二十数年ぶりにラグビー取材の現場に復帰。秩父宮ラグビー場でトライ(高校都大会決勝)と東京ドームでヒット(スポーツ紙対抗野球)の両方を経験したのがプチ自慢の57歳。

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