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【ラグビーコラム】一般社団法人「慶応ラグビー倶楽部」設立、ルーツ校の気概感じる挑戦

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慶大・金沢篤ヘッドコーチ  【ノーサイドの精神】慶大ラグビー部OBが中心となり設立された一般社団法人「慶応ラグビー倶楽部」が、23日に都内で会見を行った。

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 アメリカンフットボールでは2016年に京大が法人を設立、今春に東大も立ち上げを決めているが、大学ラグビーでは初めての試みだ。

 1899年創部。日本ラグビーのルーツ校として、大学ラグビーの新たな歴史を切り開こうという気概も感じる挑戦だ。法人の目的に「日本ラグビー界発展へ寄与」「慶応ラグビーの強化」「社会貢献」の3つを掲げるが、中でも“強化”は大きな設立要因になる。

 具体的な活動は、予算管理やガバナンスの強化に加えて、賛助会員からの寄付やグッズ販売などによる収益によるラグビー部の支援。他にも慶大学内外の研究機関と連動して、チーム強化を進める。同倶楽部設立以前から取り組む付属校も一体となった強化育成やコーチングの共有なども進める。外国人も含むコーチの雇用や、慶大進学希望者への受験アドバイスなども事業の一環だ。

 では、なぜこの時期の設立なのか。来季で創部120年を迎える慶大は、過去に3度の大学日本一に輝いている。だが、創部100年の1999年度の優勝を最後に覇権から遠ざかる。その一方で、大学側も後押しして組織的な強化を進める帝京大が大学選手権9連覇を続け、留学生の出場枠も拡大されるなど、他校の進化は加速を続けている。倶楽部設立は、他校の強化への対抗策でもある。

 設立会見にも出席したラグビー部の金沢篤ヘッドコーチは、倶楽部からのメリットについては「フルタイムで強化に携われるのは私1人。スタッフの増加などの資金面でのサポートを期待したい」と人件費、強化費支援への期待を込める。同倶楽部としても、今季3000万円の収益(ラグビー部への支援)を目標にかかげる。

 会見に出席した市瀬豊和専務理事は名刺で有名な山桜社長、玉塚元一理事は、ローソン社長などを歴任して現在はハーツユナイテッドグループCEOを務める。2人とも大学選手権決勝で同志社大と6-10の名勝負を演じた1984年度のメンバーだ。スーパーラグビーに参戦するサンウルブズを運営するジャパンエスアールCEOも務める渡瀬裕司理事は、翌85年度の日本一メンバー。慶大ラグビー部で栄光の時代を築き、財界でも活躍する3理事が、師と仰ぐのが当時の監督だった故上田昭夫さん。慶大ラグビーに新たな歴史を刻む会見が行われた7月23日は、亡き名将の3度目の命日だった。

吉田 宏(よしだ・ひろし)

「吉田 宏」イメージ画像 元号が平成に変わった年に入社して、1995年ラグビーW杯後から、サッカー、野球担当を挟みながら現担当。“軟式ラグビー(自称)”出身で、こちらも自称の江戸川キャップ2を誇る。99年W杯の報道陣による南北半球決戦・プレスマッチで、なぜか南半球の一員で世界制覇を果たして現役を引退してからは、書き手専門で楕円(だえん)球を追う毎日。

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