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【ラグビーコラム】テストマッチは2勝1敗、W杯日本大会の成否を占う

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テストマッチで日本はジョージアを完封  【ノーサイドの精神】ラグビーの日本代表は、春のテストマッチシリーズ3試合を2勝1敗で終えた。選手、コーチらがめざしていたのは3戦全勝。イタリア、ジョージアと世界ランキング10位台の相手に確実に勝つことが、世界トップ10のティア1諸国打倒へのステップと考えていただけに、残念な1敗だった。

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 では、来年のW杯日本大会でも使われる、3会場の“仕上がり具合”はどうだろう。今回は試合順に大分銀行ドーム(大分市)、ノエビア・スタジアム(神戸市)、そして豊田スタジアム(豊田市)で行われた。観客数は大分=2万5824(定員4万0000)人、神戸=2万0276(同3万0000)人、豊田=1万4776(同4万5000)人だった。

 第1戦が行われた大分は、スタンドの埋まり具合は“健闘”の領域。大分市内からのアクセスが悪いのが難点だが、シャトルバス、優先車線を設けるなど移動面でも努力と工夫がみられた。

 第2戦の神戸は、神戸製鋼がホームとして使用していることも影響して、運営面ではスムーズだった。従来は、屋根の影響で芝生の育成が不安定だったが、2015年W杯でも使用された、人工芝と天然芝が混ざった“ハイブリッド芝”を導入。クオリティの高さをみせた。

 集客的に残念だったのが豊田。天候やジョージアという対戦相手の知名度も影響した。開閉式の屋根が、故障のため閉められないのは、W杯会場としては、お恥ずかしい限り。近隣の名古屋市という巨大なマーケットと、どう連携して、W杯開催というムーブメントに取り込んでいけるかが課題になりそうだ。

 どの会場も、試合前のイベントなどに、自治体や地域コミュニティーの熱意を感じた。その一方で、一部の自治体では、無料のチケットを配布するなどして空席を減らしたと聞く。厳しい言い方をすれば“つじつま合わせ”だ。

 W杯開幕まで500日を切った。この時間が「まだ」か「もう」なのか。受け止め方はそれぞれだが、W杯を開催する自治体、地域協会には、1人でも多くのファン以外の市民に「ラグビーを見たい」という気持ちを持たせることに挑戦してほしい。

 大会が近づき「レガシー(遺産)」という言葉が乱発されている。では、具体的にレガシーとは何なのか。さまざまな解釈があるだろうが、W杯前と後で「ラグビーが見たい」と話す人がどれだけ増えたかは、レガシーが残されたのかを判断する重要な目安の1つになる。

吉田 宏(よしだ・ひろし)

「吉田 宏」イメージ画像元号が平成に変わった年に入社して、1995年ラグビーW杯後から、サッカー、野球担当を挟みながら現担当。“軟式ラグビー(自称)”出身で、こちらも自称の江戸川キャップ2を誇る。99年W杯の報道陣による南北半球決戦・プレスマッチで、なぜか南半球の一員で世界制覇を果たして現役を引退してからは、書き手専門で楕円(だえん)球を追う毎日。

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