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【ラグビーコラム】汝柔道を用いよ!!ラグビーと柔道、女子のコラボで感じた親和性

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タックル練習をする阿部詩  【ノーサイドの精神】4月18日に東京都内で、女子日本代表候補と柔道女子日本代表による「クロストレーニング」が催された。簡単にいえばラグビー選手が柔道、柔道選手がラグビーのトレーニングをこなし、お互いに新たな発見や学びに結びつけようという試みだ。

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 男子柔道のホープ、阿部一二三の妹、詩(うた)らそうそうたるメンバーが参加した柔道はラグビーの当たりの強さに目を丸くし、2020年東京五輪出場が期待される松田凜日(りんか、国学院栃木高2年)らラグビーの面々は、寝技での体の使い方や受け身の重要性などを認識した。

 中学生のころ、柔道48キロ級で強化指定選手だった伊藤優希(日体大4年)は「柔道をやっていたことで、投げられないためのボディーコントロールが鍛えられた。ラグビーにも通じると思います」。ラグビーのためになると思い小4から中3まで柔道をしていた小西想羅(そら、青学大1年)は、「おかげでひどい脳震とうなどはしたことがありません。柔道選手は体幹がしっかりしている。学ぶところがたくさんありました」と、有益な交流を喜んだ。

 1978年度に全国高校ラグビーで2度目の優勝を果たした国学院久我山は、レギュラークラスのほとんどが柔道の黒帯だった。このあたりのことを、当時監督だった中村誠・現昌平高総監督が近著「一所懸命」(鉄筆刊)の中で述懐している。

 「雨が降ると思うような練習ができないから、学校の柔道場で柔道をやらせるようになったんです。(中略)柔道の格闘技がラグビーに役立つんじゃないかと考えて。せっかくそれだけ柔道をやっているんなら、初段をとってみようということになって、(中略)そうしたら何人も何人も黒帯になっちゃった」

 このときの国学院久我山と筆者も春季大会決勝戦で対戦したが、びくともしない強さで大敗を喫した。花園決勝で当時最多得点となる40-6で圧勝したのもうなずける。

 さらに、日本ラグビーのルーツである慶応義塾蹴球部が1909(明治42)年に著した「ラグビー式フットボール」には、1901年に横浜外国人倶楽部に5-35で敗れた国内最初の試合での、こんなエピソードが紹介されていた。

 「クラーク教授(日本にラグビーを伝えた英国人のエドワード・B・クラーク氏=引用者注)勵聲叱咤して曰く You employ Judo!! 汝柔道を用いよ!!と、蓋し第一回の選手は悉く柔道家なりし也。(中略)球の行く所柔道の野試合は之に伴へり。六尺大の大男に物の見事に投げを試むるの心地よさ!!」

 柔道とラグビー、実はかなりの親和性がある。筆者が小学生を教えたとき、柔道経験者はタックルを怖がらず、間合いの感覚にも優れていると感じた。ラグビーを始めようと思っている小中学生のみなさん、ぜひ柔道も並行してやると、いいと思います。

田中 浩(たなか・ひろし)

「田中 浩」イメージ画像1983年入社。ラグビーブーム全盛期に担当を約10年、その後デジタルメディア、ボクシング担当、アマ野球担当などを経て2008年から運動部一般スポーツ担当デスクを務め、14年秋に二十数年ぶりにラグビー取材の現場に復帰。秩父宮ラグビー場でトライ(高校都大会決勝)と東京ドームでヒット(スポーツ紙対抗野球)の両方を経験したのがプチ自慢の57歳。

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