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【ラグビーコラム】あの藤掛三男監督が率いる佐野日大 初の「全国」が花園への道を開く

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佐野日大・藤掛監督はベンチから立ち上がって戦況を見つめる  【ノーサイドの精神】第19回全国高校選抜ラグビーは4月8日の決勝で桐蔭学園(神奈川)が46-26で大阪桐蔭(大阪)を破り、2連覇を決めて終了した。

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 この大会に初出場したうちの1校が、佐野日大(栃木)だ。1次リーグでは福岡工(福岡)を62-12、函館ラサール(北海道)を52-12で撃破。4強に進んだ天理(奈良)には0-45で完敗し準々決勝進出はならなかったが、初の全国の舞台ではつらつとしたプレーを見せた。

 チームを率いる藤掛三男監督(50)は早大1年の1987年度、FW第3列から転向した大型CTBとしてSH堀越正己、FB今泉清とともに“ルーキー三羽ガラス”と呼ばれ、大学チーム最後の日本選手権優勝の原動力となったことでも知られる。

 早大卒業後は社会人のワールドで活躍。日本代表キャップ3も獲得した。母校の佐野高で8年間監督を務めた後、2011年に佐野日大へ移ったが、当時のラグビー部員はわずか5人だったという。

 「でも、この5人が部員をかき集めてくれて、1年目から15人で試合をすることができた。ラグビー経験者はゼロだったけど、それが今につながっている。この5人は今でも試合を見に来てくれるんですよ」

 早大時代から変わらない誠実な語り口。「いつも自分たちのモチベーション、意識を上げてくれる言葉をかけてくれる」とCTB木村竜馬主将(3年)ら部員たちの信頼も厚い。

 大敗したが、全国制覇経験もある天理との試合が「大きなヒントになった」と藤掛監督は言う。

 「これまで全国の上位という視点がなかった。タックルした後に起き上がるといったリロードの速さや一人一人の意識、厳しいプレッシャー。そんな中でどれだけやれるか。このレベルの相手にいかに勝つか。選手たちは身をもって感じたと思います」

 1月27日に行われた栃木県新人大会決勝では国学院栃木に19-26で敗れた。しかし、翌月の関東新人大会で佐野日大は、東京を制した強豪の国学院久我山との初戦に40-36で逆転勝ち。一方の国学院栃木は1回戦で敗退したため、選抜には出られなかった。

 「そういう意味では、ここで3試合できたのは大きなアドバンテージ。全国を見据えないと、国学院栃木を超えられないですから」

 最大のライバルとの7点差を埋め、ここ18年間、栃木NO・1に君臨する王者にくさびを打ち込むための作業が、これからも続く。

田中 浩(たなか・ひろし)

「田中 浩」イメージ画像1983年入社。ラグビーブーム全盛期に担当を約10年、その後デジタルメディア、ボクシング担当、アマ野球担当などを経て2008年から運動部一般スポーツ担当デスクを務め、14年秋に二十数年ぶりにラグビー取材の現場に復帰。秩父宮ラグビー場でトライ(高校都大会決勝)と東京ドームでヒット(スポーツ紙対抗野球)の両方を経験したのがプチ自慢の57歳。

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