【レッスンガイド】田原匠のスイング分析とアドバイス
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東京・丸の内のインドアゴルフ施設「ブリヂストンゴルフガーデンTOKYO」で昨年10月末に開催されたオンラインイベント「ブリヂストンゴルフガーデンTOKYO おうちでできるスキルアップ!」から、好評だったレッスンを“再録”する連載最終回。田原匠プロ(41)の「スイング分析とアドバイス」で、打点が定まらずミート率が上がらない原因を解説して対策を指南する。(取材構成・出島正登、撮影・土谷創造)
インパクトでフェース面が開いたり、トゥ側にボールが当たったりする原因は間違った軌道でクラブが下りてくるからです。結果、スライスや弱々しい球しか出ません。ドライバーで飛距離を伸ばし、アイアンで番手通りの距離をきっちり打ちたい。それなら、しっかり芯でヒットすることが必要になります。
重要なのは手の通り道です。よく「アドレス時の位置に手を戻す」という表現を使いますが、ほとんどのアマチュアゴルファーはできていません。理由は、クラブを振る方向が間違っているから。ターゲット方向にボールを飛ばす意識が強いと、どうしてもクラブはターゲット方向に振りたくなるものです。
するとインパクトでは手が体から離れて、上体が伸び上がった状態になってしまいます。そのまま当たればフェース面は開いた状態になるので右に打ち出すミスになり、それを嫌がって手先でこねると左への引っかけミスになります。芯で打てない理由は、手が体から離れるからなのです。
まず認識してもらいたいのが、クラブを振り抜く方向は体の左側だということです。ターゲット方向に振ろうとすればするほど、手は体から離れやすくなります。
ポイントは、トップポジションから直線的かつ最短距離でインパクトまで手を下ろすこと。実際にアドレス時の手の位置に何か目安となる障害物を置いて、そこに手を戻そうとするとかなり窮屈な感じがすると思います。かなりカットに振っているようにも感じるかもしれませんが、トップポジションが間違っていなければカット軌道になることはありません。
大事なことは、手先でクラブを下ろさずに肩をしっかり回転させながら下ろすこと。インパクトで胸が開いているように感じるかもしれませんが、それくらい肩を回さないと手はアドレス時のポジションに戻らないのです。トップポジションとアドレス時の手の位置を直線で結び、そのラインを手が通るようにするには体をどう動かせばいいかが分かるはずです。
手が体の近くを通るようになれば、おのずと前傾角度もキープでき、結果としてミート率アップに必ずつながります。(おわり)
★ブリヂストンゴルフガーデンTOKYO
ブリヂストン直営のインドアゴルフ施設。東京駅丸の内北口から徒歩3分というアクセスのいい場所にあり、「一人一人のゴルファーを生涯にわたりサポート」をモットーに「最高のゴルフ体験」を提供する。レッスン会、個人指導、フィッティングだけでなくクラブ工房も併設している。東京都千代田区丸の内1丁目6番1号丸の内センタービルディング1階。電話03・5218・1011。
田原匠(たはら・たくみ)
1979(昭和54)年2月18日生まれ、41歳。神奈川県出身。公益社団法人日本プロゴルフ協会会員、BSGA認定インストラクターで「ブリヂストンゴルフガーデンTOKYO」ではマスターフィッターを務める。