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しゃちほこばらずに行ってみれば…/週末エンタメ

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国立映画アーカイブ=東京・京橋  夜勤明け。雑務が一段落した平日の午後、ふと思いついて数年ぶりに東京・京橋にある「国立映画アーカイブ」に行ってみた。

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 上映していたのは5月26日に始まった映画祭「EUフィルムデーズ2018」。03年にスタートし今年で16回目。EU加盟国28カ国のうち25カ国が参加し、30作品を上映する企画だ。

 急に決めたものだから、時間がマッチしたのはフィンランド映画「湖のものがたり」。ドキュメンタリーだった(後からプログラムを見たら、他に見たいと思う魅力的な作品があった…)。

 国立映画アーカイブは、東京国立近代美術館の1部門だったフィルムセンターが独立したもので、今年4月に映画専門の、また、6番目の国立美術館としてスタートした。保存、収集、復元や上映などを行う国の機関で、日本映画を約8万本、外国映画を9000本以上収蔵している。

 「国立」とか「アーカイブ」とか、熱心な映画ファンでなければ堅苦しく感じるし、ちょっと身構えてしまう。が、さすが「国立!」。鑑賞券が安い。EUフィルムデーズ2018は当日一般520円(シニア、学生料金もある)。

 さて、「湖のものがたり」。ロビーでは年齢層が高めに感じたが、場内に入ってみれば、学生らしい男女、スーツ姿の男性、中年女性とバラエティーに富んでいた。

 広報担当に聞くと、同映画祭の観客層は「老若男女、多種多様な方がおいでになっています。それぞれの国のファンの方もいるんですよ」と話す。旅や本などを通じてその国に興味を持ち、好きになった人が、作品の内容を問わず鑑賞に訪れるという。

 映画が始まっていきなりのフィンランド語に、日本映画や英語の映画に慣れた耳がびっくり。だが、字幕を追いながら、普段は聞かない音を拾うのも楽しい。映画はフィンランドに18万個あるという湖の1つの四季を追い、動物、植物、昆虫などの姿をとらえた美しい映像だった。衝撃シーンはないが、上映中は行ったこともないフィンランドの名も知らぬ湖に思いをはせ、終始聞こえる水音に心が安らいだ。

 チラシをもう一度見てみたら、この映画祭には副題があった。「映画で旅するヨーロッパ」。ベタなところも「国立!?」。けれども、まんまとそんな気分になっていた。リトアニア、ラトビア、ルクセンブルク、ブルガリア…25カ国。しゃちほこばらずに行ってみれば…思いがけない出会い、旅が待っているかも。

    (郡司美香)

「EUフィルムデーズ2018」

国立映画アーカイブで6月21日まで。6月2~24日は京都府京都文化博物館、7月1~13日は広島市映像文化ライブラリーで開催。国立映画アーカイブの上映作品などについて、問い合わせはハローダイヤル03・5777・8600まで。

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