【甘口辛口】新時代の幕開けとなる次の初場所、難敵はやはりコロナ…もう1、2場所は「がけっぷち」で耐えるしかなさそう - SANSPO.COM(サンスポ)

【甘口辛口】新時代の幕開けとなる次の初場所、難敵はやはりコロナ…もう1、2場所は「がけっぷち」で耐えるしかなさそう

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 ■11月24日 昔の力士は土俵下を「がけ下」と呼んで怖がった。高さ約50センチ。一気に押されたり土俵際でもつれて落ちる恐怖感は素人には想像がつかない。22日に終わった大相撲11月場所では新大関正代が転落した際、左足を痛めて休場するなど「がけ下」でのけがもあった。それだけ死に物狂いの手に汗握る相撲が多かった。

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 コロナ禍で暗中模索した今年の大相撲。最後の場所も協会員、観客から1人の感染者も出さなかった。外出自粛などを盛り込んだ協会のガイドラインを力士は順守し土俵で答えを出した。観客には高齢者も多くそれこそ“命がけ”の観戦だったようだが、優勝決定戦までもつれ込んだ熱戦には満足したろう。

 3場所連続休場の白鵬、鶴竜両横綱はいなくても琴勝峰や豊昇龍ら若手がイキのよさを見せ翔猿、若隆景といった個性派も土俵を彩った。去る者は日々に疎し…。「番付にあぐらをかいているだけの横綱なんか、もういらない」。土俵を包んだ拍手の大きさにはそんな雰囲気すら感じた。

 優勝した大関貴景勝の綱とりにもなる次の初場所は新時代の幕開けとなる。7月と秋場所は1日上限2500人だった観客数が今場所は定員の半数にあたる上限5000人に増員され、力士の奮闘で何とか人気もつなぎとめた。入場料収入激減で青息吐息の協会としては今度こそ上限なしの通常開催にしたいのは山々だろう。

 難敵はやはりコロナ…。Go To事業の見直しで東京も対象地域になったら地方からの集客に影響する。大規模イベントの人数制限緩和も見送られそうだ。さあ、というとき水を差されるのもシャクだろうが、もう1、2場所は「がけっぷち」で耐えるしかなさそうだ。(今村忠)

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